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「いきなり運動」が引き起こすトラブルを回避せよ!

「いきなり運動」でケガを防ぐための5つのルール

第3回 ストレッチと筋トレを上手に取り入れて…一番大事なのは「継続」

 塚越小枝子=フリーライター

運動会の親子競技、友人に誘われて久しぶりのテニス…。なにかと体を動かす機会が増える、この季節。本特集では、これまで全く運動していなかった人や、長年のブランクがあった人が急に運動したときに見舞われやすいトラブルと、その予防法を解説する。第3回はいきなり運動したときに多い転倒や筋肉痛を防ぎ、安全に運動を始めるための対策について聞いた。

1 まずは自分の体を知る

 ほとんど運動経験のない、あるいはブランクがある中高年が運動を始めるときは、筋肉が衰え、神経-筋反応も鈍くなり、関節の柔軟性も落ちている状態であることをまずは自覚しよう。準備運動もなしに急に動かすと転倒や筋肉痛などが起こりやすい(第1回「若さの目安はシミ・シワよりも『大腿四頭筋』」、第2回「運動不足の人は『転倒』と『遅れてくる筋肉痛』に注意!」参照)。

動脈硬化の疑いがある人ほど運動前のメディカルチェックは大切。(© Yuriy Klochan-123rf)
動脈硬化の疑いがある人ほど運動前のメディカルチェックは大切。(© Yuriy Klochan-123rf)

 さらに、中高年になると内臓疾患や運動器疾患が隠れている可能性も高くなるため、運動を始める前には基本的なメディカルチェックを受けて、自分の体の状態を把握しておくのが望ましい。

 たとえば、動脈硬化によって心臓に血液を送り出す血管(冠動脈)がもろく・狭くなっている場合、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症など)を起こしやすい。なかには、症状がないのに心筋の血流障害が生じている無症候性心筋虚血もある。一方で、体を動かしたときに起こりやすい労作性狭心症もあるので、普段の階段や坂道の上りで「胸が締め付けられるように感じる」などの自覚症状がないか、意識してみよう。

 運動には血糖値を下げる効果があり、糖尿病患者にも推奨されているが、重度の合併症がある糖尿病の場合は、運動はかえって症状の悪化や突然死のリスクを高めてしまう。

 変形性関節症の有無も確かめておきたい。「中高年にジョギングが愛好されていますが、膝や股関節などの変形性関節症で痛みのある人が走り続けると、変形が進んでしまいます。無症状で痛みを自覚していなくても、変形性関節症が密かに生じている場合がありますので、最初にメディカルチェックを受けたほうがいいでしょう」と順天堂大学大学院スポーツ医学教授で整形外科医の櫻庭景植さんは話す。

運動を始めるときに注意したい持病の例
  • 動脈硬化を起こしやすい生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)
  • 虚血性心疾患(労作性狭心症、無症候性心筋虚血など)
  • 合併症のある糖尿病
  • 変形性関節症

 メディカルチェックを受ける場合は、スポーツ医学を専門とする医師にかかることを櫻庭さんは推奨する。ただし、スポーツ医の中でも、運動器を専門とする医師(整形外科系)、循環器専門とする医師(循環器内科系)など、専門が異なる場合があるので、インターネットなどで経歴を調べてみるとよいだろう。

 認定資格を持っているドクターは下記のサイトから調べることができる。このほかに日本医師会が認定する「健康スポーツ医」の資格もある。こちらは都道府県医師会または郡市区医師会に問い合わせを。

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