スポーツクラブで“ランニングの悩み”を解消しよう
仲間作り、ケガ予防、記録アップ…ランニングを長続きさせる工夫とは?
氏家裕子=ライター
これまで、屋内でのフィットネスを支援するイメージが強かったスポーツクラブ。だが、昨今のランニングブームを受け、ランナーの様々なニーズに応えるプログラムにも取り組み始めている。
アウトドアスポーツとフィットネスが融合

「ランニングの人口が一気に増えたのは、東京マラソンが初めて開催された2007年ごろから。それがきっかけとなって、『アウトドアスポーツ』と『フィットネス』が融合する流れができ始めました」と話すのは、フィットネス業界の経営情報誌『FITNESS BUSINESS』などを発行するクラブビジネスジャパン代表取締役・編集発行人の古屋武範さん。2007年にオープンした、自然の中で体を動かすことがコンセプトの“BEACH葉山アウトドアフィットネスクラブ”がその先駆けとなった。
BEACH葉山アウトドアフィットネスクラブは、海や山に囲まれ、アウトドアスポーツをするのには絶好の立地にある。古民家を改装した施設を拠点に、ヨガやボルダリングなどのレッスンを屋外で行っている。屋内のトレーニングでは味わえない、開放感や楽しさ、余暇といった要素が強まるのが特徴だ。
「スポーツクラブでただマシンと向かい合っているだけでは、飽きてしまい、途中で止めてしまう人も多いですが、アウトドアスポーツは遊びながら運動できるので、続けやすいという利点があります」(古屋さん)
さらに、スポーツクラブ内に留まらず、仲間とマラソン大会に出るようになったりして、コミュニティが広がり、活発化することも継続につながる要素の一つと古屋さん。BEACH葉山アウトドアフィットネスクラブのような地域の資源を活かしたアウトドアフィットネスはどんどん増えていて、東京在住の会員も多いという。
「初心者の人はランニングやウォーキングから入って、体幹が鍛えられるとステップアップとしてヨガやクライミングに挑戦するというパターンも多いようです」(古屋さん)。
自然に恵まれた立地を生かした施設だけではなく、駅の近くや住宅地などに店舗を展開するスポーツクラブも工夫を凝らしている。長期間にわたってランニングを楽しむためのソリューションを提供するスポーツクラブも最近は少なくないのだ。次のページから、首都圏を中心に店舗を展開するスポーツクラブが力を入れている、ランニングをサポートするプログラムを紹介しよう。
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