疲れ解消に効果のある7つの生活習慣と7つの成分
アンチ疲労効果が検証された7つの成分とは?
塚越 小枝子=フリーライター
(4)1時間作業をしたら5分間の休息をとる
まとめ休みについて倉恒さんは、「専門家の中にはまとめ休みに反対の立場をとる人もいますが、現実を考えると、休めないよりは、まとめ休みでもいいと思います」との意見。ただし、「毎日、適切な睡眠時間を確保する方が、より効率よく回復することは知っておいてください」と毎日の休息の重要性を強調する。
日中の仕事などでも、「1時間同じ作業をしたら5分ほど休息をとるとよい」そうだ。仕事をスタートしてから55分後にアラームが鳴るようにタイマーをセットしておいて、アラームが鳴ったらトイレに立ったりお茶を入れたり、席を立って少しでも動くようにすると、末梢循環が良くなり、疲労の蓄積度が違ってくるという。
【対ストレス】ポジディブ思考で上手に対処
そもそも、疲労のもとになるストレスをどの程度うまく処理できるかによって、その影響は大きく違ってくる。倉恒さんがすすめるのは次の2つだ。
(5)ポジティブシンキングを心掛ける
何事も嫌々やるとストレスのもと。長くストレスを引きずると神経・免疫・内分泌系の悪循環につながるので、嫌なことをやらされたときは「成長するために与えられた試練」だと都合よく解釈する、嫌なことはすぐ忘れる、などポジティブにとらえたほうが断然良い。
(6)笑う・泣く
笑う、泣くなど感情を表に出すことで、ナチュラルキラー(NK)細胞の免疫活性が高まり、免疫力が上がることがわかっている。
ストレスの原因を分析しても、現実には解決できない、離れることもできないことも多く、ストレスと感じることから離れるほうが得策の場合も少なくない。自分の中で物事のとらえ方を変えると、その影響は変わってくるかもしれない。
最後に、運動をするならどんなものがいいか、また、多くの人が疲れ解消のためにやっている「アレ」の効果についても聞いてみた。
【運動】疲れにくい体をつくる

(7)ウォーキングなどの有酸素運動を行う
ストレスを解消し心身をリフレッシュする意味では、適度な運動をして心地よい疲労を感じるのも一法だ。ウォーキングなどに代表される有酸素運動で末梢循環が良くなり、細胞の修復を早め、疲労回復効果があることが明らかになっている。
また、乗馬にもこうした運動の効果とともにアニマルセラピー的な癒しの相乗効果が期待できるという(※2)。「乗馬を取り上げた研究では、馬と触れ合うことで気分の落ち込み、イライラ、不安感に差が出ることなどがわかっています」(倉恒さん)。
ただし、重い疲労のときに無理して運動をすると、かえって疲れてしまうので、日頃の軽い疲労のリセットや、そもそも疲れにくい体をつくるために運動習慣を持つと考えよう。
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