メールやスケジュール管理のほか、ニュースを見る、経路検索するといったインターネットの利用など、ビジネスシーンでも欠かせないツール“スマートフォン(スマホ)”。スマホに触れる機会が多くなれば、目にかかる負担が増えるのは当然のこと。そんな中、懸念されているのが「スマホ老眼」だ。最終回では、スマホ老眼は気になるけど、スマホは手放せない人に実践してほしいセルフケアを、あまきクリニック(東京都港区)院長、味木 幸(あまき さち)医師に教えてもらう。

スマートフォン(スマホ)を長時間使用し続けると、目のピント調節を担う毛様体筋が緊張してピントが手元に固定されたままとなり、遠くを見るとぼやけた状態になる。これが「スマホ老眼」だ。ピント調節の異常のほかに、目が疲れやすい、目がかすむ、夕方になるとぼやけて見えるといった目の不調、さらには肩こりや頭痛などの全身の不調へとつながっていく。
参考記事:スマホ老眼は「近くが見える老眼」だ!
パソコン・スマホ時代に合った新しい目のケアを指導している眼科のあまきクリニック(東京都港区)院長、味木(あまき)幸医師は、スマホ老眼の症状を訴える患者を多く診察する。前回の記事では、スマホ老眼による近視化を抑えるために、老眼鏡をはじめとするメガネが役立つことを紹介した。
参考記事:「スマホ老眼」はメガネで目を甘やかせ
今回は味木医師が実際に、「スマホ老眼を予防したい」「スマホ老眼のようだ」という人に向けてアドバイスしているセルフケアについて紹介する。
オンもオフもスマホが手放せないビジネスパーソン…。これからもスマホとうまく付き合っていくためにも、さっそく今日から実践してみよう。
“スマホをやめられない人”へ、味木医師が薦めるスマホ老眼対策
なんといっても、目を休める時間を設けて、緊張状態を解くことが大切。「特にゲームに熱中すると、2~3時間続けて使用する人もいるので注意が必要です。『1時間使ったら15分休む』のが理想ですが、ビジネスパーソンには15分も惜しいかもしれません。が、休憩時間だと思って、5分でもいいのでスマホから離れる習慣から始めるといいでしょう」と味木医師は話す。
そして、休憩時間にオススメのセルフケアは、「肩回し」「首反らし」「ホットタオル」の3つだ。