麺がたった12kcal! 王道とイタリアンが同居する魅惑のラーメン店
第5回 黄金の塩らぁ麺 ドゥエイタリアン(東京・市ケ谷)
外川ゆい=フードライター
ラーメンは、多くの人に愛されているにもかかわらず、“不健康”なイメージがある。そんなラーメンがここ数年で変わりつつある。素材にこだわる店が増え、「健康に配慮した」ラーメンを出す店が増えているのだ。それに伴い“ラーメン女子”と呼ばれる女性客も急増中。そこで日経グッデイでは、健康志向ラーメンの最新トレンドをいち早く取り上げ、東京で今話題のラーメンを提供している店を1軒ずつ紹介していく。最終回となる今回紹介するのは、イタリアン出身のシェフが提供するラーメン店。王道の塩ラーメンとイタリアンテイストが融合したラーメンの両方が楽しめる。糖質ゼロでカロリー12kcalのヘルシー麺も用意、女性のみならずメタボ男性にも優しい店だ。
ラーメン店に限らず、一般に女性客が多い店は、カラダに優しい料理を出していることが多い。特集で紹介した「ソラノイロ」や「麺や 庄の gotsubo(ゴツボ)」も野菜をふんだんに使ったカラダに優しいラーメンを提供している。今回紹介する店も女性にとても人気がある1軒だが、また違うアプローチで女性の人気を得ている。
3月末、花見客でにぎわっているJR市ケ谷駅付近から靖国通りを靖国神社方面に歩いていくと、右手に赤を基調としたスタイリッシュな店が現れる。そして店の前には「Due Italian」と書かれている看板が。ドアを開けて中に入ると、おしゃれな店内は女性客でいっぱいだ。
初めて訪れた人は、カフェかイタリアンかと勘違いしそうだが、このオシャレな店「ドゥエイタリアン」は、実はラーメン店(フルネームは「黄金の塩らぁ麺 ドゥエイタリアン」) 。しかも、「ミシュランガイド東京」で2年連続でビブグルマンに掲載された、ラーメン店の中でも話題性が高い1軒だ。
“イタリアン”とついた店名に、鮮やかな赤のオシャレな外観、内装とくると、イタリアンテイストの異文化ラーメンの店なのでは…と思う方も多いだろう。確かに、チーズやトマト、レモンなどを合わせた新感覚のラーメンも提供する。だが、看板メニューは、店名にも入っている「黄金の塩らぁ麺」。イタリアンテイストを入れない、正統派の塩ラーメンだ。王道を行く塩ラーメンと新感覚のイタリアンラーメンの不思議な同居――それがドゥエイタリアンの他にない魅力となっている。
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- イタリアンのオーナーからラーメンに転向
