麺がたった12kcal! 王道とイタリアンが同居する魅惑のラーメン店
第5回 黄金の塩らぁ麺 ドゥエイタリアン(東京・市ケ谷)
外川ゆい=フードライター
たった12kcalのヘルシー麺、女性なら無料でチェンジOK
麺には、北海道産の小麦「春よ恋」を使っている。これが同店での「通常麺」で、替え玉には国産小麦とイタリアのデュラムセモリナ粉をブレンドした「イタリア麺」も選べる。
同店でユニークなのが、糖質ゼロで、カロリーを12kcalに抑えた「ヘルシー麺」を用意していること。これは蒟蒻(こんにゃく)と通常麺を混ぜたオリジナルの麺。蒟蒻だけだとスープにからまないが、通常麺を混ぜることで違和感なく楽しめるようになるという。実際に食べてみると、ツルツルっとしたのど越しが気持ちいい。ラーメンというと、「小麦をふんだんに使っているから高カロリー」というイメージを持つ人も多いだけにありがたい存在だ。
このヘルシー麺、男性ならプラス100円で通常麺から変更することができる。女性の場合は変更は無料。カロリーを気にする女性にはうれしいサービスだ。当然、ヘルシー麺の注文比率は女性が高くなりそうだが、石塚シェフによると違うという。「ヘルシー麺にする方は、実は男性の方が多いのです。サプリメントを飲むなどして、健康やカロリーに気をつける男性の方が多く注文されます。女性の場合はラーメンに対して、ヘルシーさよりおいしさを選んでいる人が多いように思います」
チーズとラーメンの不思議な融合、〆はリゾットで
もう一つの看板商品となっているのが「らぁ麺フロマージュ」。石塚シェフが試行錯誤の末に開発した傑作だ。丼の中央に鎮座する真っ白なチーズは、ゴルゴンゾーラとチェダーチーズを独自に配合したもので、チーズが一気に溶けることのないように計算されて作られている。
ここで使われているスープは、黄金の塩らぁ麺と同じもの。麺をチーズに絡めながら食べると、ゴルゴンゾーラたっぷりのクリームパスタを食べているような感覚になる。濃厚なチーズの味わいにスープの塩加減が絶妙だ。そして食べ進むうちにチーズがスープに溶けて調和する。食べ終えるころに、スタッフが玄米を持ってきてくれるので、スープに投入してリゾットにして締めるのがお決まりだ。
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