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ビジネスパーソンのコーヒー学 ~コーヒーと健康最前線~

コーヒーは1日何杯まで飲んでいいのか

第7回 ちゃんと知りたい! コーヒーのいいこと・悪いこと――ネスレ日本の福島洋一さんに聞く(後編)

 柳本操=ライター

日本人はカフェインの多くをコーヒーとお茶から摂取している

福島さん 代表的な飲料に含まれるカフェイン量を比較したのが下のグラフです。

主な飲料に含まれるカフェイン量
100g当たりに含まれるカフェイン含有量。玉露はカフェインを多く含んでいる。コーヒーは100mL当たり約60mg程度とすると、1杯(150mL)当たり90mg程度となる(出典は日本食品標準成分表2010。*を付けたものはPublic Health Nutr,13(5),663-72,2010より。エナジードリンク、コーラは商品によりカフェイン量は異なる)
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 コーヒーは約100mL当たり、40~60mg程度含まれています。1杯を150mlとした場合は、60~90mg程度となります。エナジードリンクのカフェイン量は種類にもよりますが、コーヒーと同じくらいか多めに設定されることが多いようです。デカフェといわれるカフェインレスコーヒーは、コーヒー豆からカフェインを除去する工程を入れたもので、カフェイン量は100mLあたり1~2mgくらいまで低減されています。

日本人のカフェイン摂取源
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日本人はほとんどのカフェインをお茶とコーヒーから摂取している(Public Health Nutr,13(5),663-72,2010)

 カフェインの摂取量や主要摂取源は、国や食生活により異なりますが、日本ではコーヒーとお茶の2つが突出した摂取源となっています。

 医薬品では、眠気予防薬、鼻炎用カプセル、解熱鎮痛薬や咳止め薬などに、数十mgから200mgくらい入っています。

コーヒーを飲むと、カフェインはどのくらいの時間で体内を巡り、どのくらいで出て行くのでしょう。

福島さん カフェインは、コーヒーを飲んでおよそ20~30分で吸収されて血流にのり、全身を巡ります。

 カフェインの大きな特徴は、脳に作用するということです。多くの化学物質は、「血液脳関門」という脳のバリアによって脳内には入ることができませんが、カフェインはこの関門を通過して脳に到達するのです。

 脳には、ドーパミンやノルアドレナリンといった興奮性の神経伝達物質の放出を抑える「アデノシン」という物質がありますが、カフェインはアデノシンと似た構造をしているために、アデノシンの働き、つまり「興奮抑制作用」をブロックし、脳を興奮、覚醒させると考えられています。

 カフェインの半減期、つまり血中濃度が半分になるまでの時間は、個人差もありますが、4時間ほどとされています。

コーヒーは仕事のパフォーマンスを上げる

朝、目覚めて眠いときもコーヒーを飲むと覚醒するのはカフェインの働きですね。仕事の集中力を高めたいときにも役立ちそうです。

福島さん カフェインを75mg以上含むコーヒーを摂取した実験によって、「集中力を維持できる」という研究や、「カフェインが睡魔によるパフォーマンス低下を抑制する」という研究が報告されています。

福島洋一さん。ネスレ日本 ウエルネスコミュニケーション室室長。1988年、東京農工大学農学部農芸化学科卒業、1990年に同大学大学院修了後、ネスレ日本に入社。1999年博士号(農学)取得。ネスレ中央研究所(ローザンヌ)、ネスレリサーチ東京R&Dプロジェクトマネージャーを経て2010年より現職。
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 脳への働き、というところでいうと、カフェイン摂取によってパーキンソン病のリスクが低下するという疫学調査の結果が多く報告されています。パーキンソン病は、脳内のドーパミン不足とアセチルコリンの増強が発症に関与するとされる神経変性疾患ですが、カフェインが神経細胞の保護に役立っているのではないかと注目されています。

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