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ビジネスパーソンのコーヒー学 ~コーヒーと健康最前線~

コーヒー摂取で「気をつけるべきこと」は何か

第6回 ちゃんと知りたい! コーヒーのいいこと・悪いこと――ネスレ日本の福島洋一さんに聞く(前編)

 柳本操=ライター

コーヒーは最も研究が進んでいる食品の一つ

その後、世界中で疫学調査が進み、コーヒーは肝臓がん、糖尿病などの予防と関係することが明らかになってきたのですね。

福島さん コーヒーはあらゆる食品の中で、最も疫学調査が進んでいる食品の一つです。疫学調査のなかでも、何万人という大勢の人を集めて5年後、10年後の健康度を見るという信頼度の高い研究が「大規模前向きコホート研究」です。その研究を見渡してみると、コーヒーがリスクを下げる可能性がある疾患は多方面に及んでいることがわかります(下表を参照)。

『コーヒー飲用によってリスクが下がる可能性が報告されている主な疾患』
対象疾患著者(発表年)
心血管疾患Ding M et al.(2014)
脳卒中Larsson SC et al.(2011)
2型糖尿病Ding M et al.(2014)
メタボリック症候群Shang F et al. (2015)
肝臓がんSang LX et al.(2013)
パーキンソン病Qi H et al.(2014)
うつ病Wang L et al. (2015)
総死亡Zhao Y et al. (2014)
大規模前向きコホート研究のメタ分析が行われた疾患から代表的なものをまとめた

コーヒーは「メンタル」にもいい効果を及ぼす

福島さん 私が注目している最新の米国のコホート研究があります(Circulation,132(24),2305-15,2015)。米国の医師、看護師、医療従事者20万人以上を対象に、およそ20年以上観察したという調査で、コーヒーを飲む量が多いほど総死亡リスクは低くなるのですが、心疾患や脳卒中のほか、自殺による死亡も少なくなっていることが示されています。

コーヒーが、メンタルにも作用する、ということですか?

福島さん そうです。この調査以外にも、例えば「コーヒーを全く飲まない女性に比べて1日に2杯以上飲む女性の自殺の相対リスクは約60~70%、有意に低下する」という報告が米国で発表されています(下図を参照)。

コーヒー摂取量と「自殺」「うつ」に関する疫学調査の結果
コーヒー摂取量と「自殺」「うつ」に関する疫学調査の結果
米国のNurses' Health Studyの疫学調査によると、コーヒーを飲む女性は、全く飲まない女性に比べ、自殺やうつ病のリスクが有意に低下することが確認できた。自殺は8万6000人を対象とした10年間の追跡調査(Arch Intern Med,156,521-25,1996)、うつ病は5万人を対象とした10年間の追跡調査(Arch Intern Med,171,1571-78,2011)
[画像のクリックで拡大表示]

 コーヒー摂取とうつに関する疫学研究も多数あり、やはりコーヒーを飲む量が多いとうつ病のリスクが低下するといった結果が出ています。

 コーヒーとメンタルがどう関わるかについてのメカニズムは、はっきりと解明されたわけではありません。カフェインの覚醒作用や、コーヒーを飲むことによるリラックス作用などが関わるのではないかと考えられています。ただし、カフェイン摂取は、うつ病で問題となる睡眠障害にも関わるため、飲み方には注意が必要です(カフェインについては、次回詳しく紹介します)。

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