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ビジネスパーソンのコーヒー学 ~コーヒーと健康最前線~

コーヒー習慣は血糖値も下げる! 驚きのコーヒー効果

第4回 メタボに悩むビジネスパーソンはコーヒーを!――国立健康・栄養研究所 古野純典さんに聞く(後編)

 柳本操=ライター

デカフェでも効果あり!

古野さん 普通のコーヒーを飲んだグループは、2時間後の血糖値が実験前、つまり16週前よりも平均で10%弱低下し、非コーヒーのグループはプラスとなりました。つまり、コーヒーを飲まなかったグループは、時間経過によって血糖値が上がり、コーヒーを飲んだグループは血糖値の上昇が抑えられたわけです。デカフェコーヒーを飲んだグループは、血糖値に変化はなかったものの、肥満度の変化を補正したデータを見ると、通常のコーヒーとほぼ同等の結果になりました(グラフ内のデータは補正済みのもの)。

調査開始時と16週後の血糖値の変化(九州大学調査、2008-2009年)
普通のコーヒーを飲んだグループは、「75g経口ブドウ糖負荷試験」の2時間後の血糖値が16週前よりも平均で10%弱低下した。デカフェコーヒーを飲んだグループは、血糖値には変化はなかったが、肥満度の変化を考慮して調整したところ、通常のコーヒーとほぼ同等の結果となった(グラフは肥満度の変化を調整した数値、Journal of Nutrition and Metabolism 2012)
[画像のクリックで拡大表示]

なるほど、何もしないでいるとじわじわと上がっていく血糖値を、コーヒーが抑えたのですね。血糖値上昇を抑える効果も、コーヒーのクロロゲン酸によるものなのですか?

古野さん そうですね。血糖値上昇を抑える効果も、おそらくクロロゲン酸の作用が効いているのではないかと考えています。インスリンを分泌する「膵β細胞」にクロロゲン酸が保護的に働く、クロロゲン酸が腸管での糖の吸収を抑制する、血糖値を上昇させる酵素の働きを抑えるなどの報告があります。

 私は主に、コーヒーの肝機能、痛風、糖尿病への効果を研究してきましたが、他にも肝臓がんの予防に効果があるなどコーヒーの効用は多く報告されています。人間が長く飲み続けてきた日常的な飲み物が、このようにいろいろな側面で健康に役立つというのは素晴らしいことだと思います。

           ◇      ◇      ◇

     

 次回は、男女を問わず誰もが気になるコーヒーのダイエット効果に迫る。ポリフェノールや体内の脂質の代謝に詳しい、品川イーストワンメディカルクリニックの理事長で、日本ポリフェノール学会の理事長も務める板倉弘重医師に詳しく話を聞いた。



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古野純典さん
医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所 理事/所長
古野純典さん 1949年、長崎県生まれ。1974年、九州大学医学部卒業。81年にロンドン大学疫学修士課程修了。福岡大学医学部助教授(公衆衛生学講座)、防衛医科大学校教授、九州大学大学院医学研究院教授を経て現職に。

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