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ビジネスパーソンのコーヒー学 ~コーヒーと健康最前線~

お酒の後はコーヒー!? 肝機能、痛風にも効果あり

第3回 メタボに悩むビジネスパーソンはコーヒーを!――国立健康・栄養研究所 古野純典さんに聞く(前編)

 柳本操=ライター

「ALT」「AST」「γ-GTP」の3要素いずれにも効果あり

肝臓の状態を見る指標というと、γ-GTPの他に、AST、ALTの値も重要です。これらへの影響はあるのですか?

古野さん AST、ALTも改善します。私は、防衛医科大学校から九州大学に移ってから、コーヒーと生活習慣病の関係をより詳しく調べてみようと、福岡市東区の住民男女を対象に、コーヒー飲用と「ALT」「AST」「γ-GTP」という肝機能数値の関係を調べました。すると、「ALT」「AST」「γ-GTP」の3つの数値ともに、コーヒーの摂取量が多くなるほど低くなる傾向が確認できました。

コーヒーの摂取量が多くなると、ALT、AST、γ-GTPの3つの数値ともに低くなる傾向が確認された(九州大学福岡コホート研究・基礎調査2004-2007年、Scand J Chin Lab Inv 2010;70:171-9)
[画像のクリックで拡大表示]

 飲酒量が多い人ほど、コーヒーを飲むことでALT、AST、γ-GTPの値がより低くなる傾向も確認できました。飲酒量が多い人ほどコーヒーの肝機能保護効果は高くなる、つまり「酒飲みにはコーヒーはうってつけ」というわけです(笑)。この研究結果は、2010年に論文にまとめました。

 「コーヒーがアルコール飲用による肝機能低下を抑える」という報告は、1980年代後半以降、15年ほどの間でノルウェーやイタリア、フィンランド、米国などからも多数発表されています。コーヒーが肝機能にいい効果を及ぼすのは間違いないでしょう。

飲み会の〆はデカフェ、飲んだ翌朝にもコーヒーを

実際、国立がん研究センターの研究によると、コーヒーは肝臓がんリスクを下げることも「ほぼ確実」だということもわかっています(前回の記事を参照)。コーヒーは肝臓にいいのですね。では、コーヒーのどの成分が、肝臓にいい効果を及ぼしているのでしょうか。

古野さん 肝臓を守るカギとなるのは、コーヒーに豊富に含まれるポリフェノールの一種クロロゲン酸だと考えています。クロロゲン酸は強い抗酸化作用があります。これが肝機能にいい影響を与えるのでしょう。実際、動物にクロロゲン酸を投与した研究報告も非常に多くあり、効果が確認されています。

なるほど。お酒を飲む人は積極的にコーヒーを飲んだほうがいいわけですね。具体的にどんな風にコーヒーを飲めばいいのでしょう?

古野さん 飲んだときに飲むのが一番いいのですが、実際のところお酒を飲みながらコーヒーというのはないでしょう。お酒の後はラーメンで〆ずに、コーヒーで〆てはどうでしょうか。アルコールによる肝機能の低下を抑えてくれます。

 ただ、夜遅くコーヒーを飲むとカフェインの覚醒効果が働いて眠れなくなってしまうので、その際はカフェイン抜きの「デカフェ」を選ぶ。最近はデカフェのコーヒーも入手しやすくなりました。さらに、翌朝もコーヒーを飲むと、前日夜に飲んだアルコールの代謝で疲れた肝臓を元気づけることができますよ。

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