日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > ダイエット・食生活  > ビジネスパーソンのコーヒー学 ~コーヒーと健康最前線~  > 「コーヒーはがんに効果あり」は本当か?  > 5ページ目
印刷

ビジネスパーソンのコーヒー学 ~コーヒーと健康最前線~

「コーヒーはがんに効果あり」は本当か?

第2回 “肝臓がんを抑制する”は「ほぼ確実」――国立がん研究センター 笹月静さんに聞く

 柳本操=ライター

コーヒーを飲むと、心臓病のリスクが軽減

話が変わりますが、国立がん研究センターは昨年5月に、「コーヒーを飲むと、心臓病のリスクが軽減する」という研究報告を発表されましたね。ニュースなどで大きく取り上げられました。

笹月さん 緑茶やコーヒーなどについての研究結果に対する関心は一般に高いのですが、予想以上に大きくマスコミに取り上げられたので驚きました。

 この調査も、国立がん研究センターのコホート研究に基づいて導き出されたものです。緑茶とコーヒーの摂取と、全死亡リスク、がん、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患などの死亡リスクとの関連を解析しました。

コーヒー摂取と全死亡リスク
コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、コーヒーを飲んでいる人の死亡率は低下する傾向が確認された。コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、ほとんど飲まない人に比べ24%低い。飲む量が増えるほど危険度が下がる傾向が、統計学的に有意に認められた(国立がん研究センターの多目的コホート調査による結果、2015年)
[画像のクリックで拡大表示]

 コーヒーについては、「1日3~4杯飲む人は、ほとんど飲まない人に比べ、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患の病気で死亡するリスクがそれぞれ4割程度減少する」といった結果が出ています。全死亡リスクについては、コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、24%低いという結果になりました。ただ、今回の取材のテーマであるがん死亡の危険度については、この調査では有意な関連性は見られませんでした。

         ◇       ◇       ◇

 国立がん研究センターでは、数年前に新たなコホート調査を立ち上げた。1990年代当時に比べ国民のコーヒー摂取量は増えていることもあり、今後、新たな知見が報告される可能性は十分にあるだろう。

 来週のコーヒー特集では、コーヒーの糖尿病などの生活習慣病への効果について、国立健康・栄養研究所の古野純典所長に話を聞く。コーヒーは糖尿病だけでなく、痛風や肝機能にも効果があるという、ミドル必見の効果が明らかになる。



■日経グッデイのコーヒー関連のおすすめ記事はこちら
コーヒー+15分の“ちょい寝”は効率アップの特効薬だった
知っていますか? 自分のカフェインの「安全量」
コーラ、黒ビール、ソースにも? カラメル色素の発がん性とは
「からだに悪いコーヒー」が「飲むべきくすり」に!

笹月 静さん
国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究部部長
笹月 静さん 平成8年熊本大学医学部卒業。平成12年九州大学大学院医学系研究科予防医学分野博士課程修了。国立がんセンターがん予防・検診研究センター予防研究部化学予防研究室長などを経て現職。「日本人のがんの要因に関するエビデンス整理と評価」、コホート研究などを手がける。

先頭へ

前へ

5/5 page

RELATED ARTICLES関連する記事

ダイエット・食生活カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 早期発見、早期治療で治す「大腸がん」 適切な検査の受け方は?

    日本人のがんの中で、いまや罹患率1位となっている「大腸がん」。年間5万人以上が亡くなり、死亡率も肺がんに次いで高い。だがこのがんは、早期発見すれば治りやすいという特徴も持つ。本記事では、大腸がんの特徴や、早期発見のための検査の受け方、かかるリスクを下げる日常生活の心得などをまとめていく。

  • 放置は厳禁! 「脂肪肝」解消のコツ

    人間ドック受診者の3割以上が肝機能障害を指摘されるが、肝臓は「沈黙の臓器」だけあって、数値がちょっと悪くなったくらいでは症状は現れない。「とりあえず今は大丈夫だから…」と放置している人も多いかもしれないが、甘く見てはいけない。肝機能障害の主たる原因である「脂肪肝」は、悪性のタイプでは肝臓に炎症が起こり、肝臓の細胞が破壊され、やがて肝硬変や肝がんへと進んでいく。誰もが正しく知っておくべき「脂肪肝の新常識」をまとめた。

  • 肩の痛みから高血圧まで、「姿勢の崩れ」は様々な不調の原因に

    「姿勢」が、肩こりや腰痛の原因になることを知っている人は多いだろうが、足の痛みや高血圧、誤嚥性肺炎まで、全身の様々な不調・疾患の原因になることをご存じの方は少ないかもしれない。これまでに掲載した人気記事から、姿勢と様々な病気・不調との関係について知っておきたいことをコンパクトにまとめた。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.