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Gooday's View 記者の目

目の前で親が倒れたら…心臓マッサージとAEDが命を救う

一度体験することが誰かを助ける 救命講習の重要性

 寺西 芝=日経Gooday編集長

救急車を呼んで心臓マッサージを。AEDがあればすぐに用意する(©gonshi4545-123rf)

 寒くなると気を付けたいのが、心筋梗塞などによる突然死だ。突然意識を失い、脈拍もなくなり呼吸も止まる。もし、目の前で人がそんなふうに倒れたら、あなたはどうする? それが自分の親だったら、夫あるいは妻だったら…。

 すぐに救急車を呼ぶのはもちろんだが、救急車が現場に到着するまでにかかる時間は8.6分(*1)(全国平均)。交通事情でもっと遅れる場合もあるだろう。その間に何かできることはあるのだろうか。

*1 総務省消防庁発表資料「平成27年版 救急・救助の現況」による。

胸が5センチ沈むまで強く押す

 ぜひとも知っておきたいのが、胸骨圧迫による心肺蘇生法いわゆる「心臓マッサージ」と「AED(自動体外式除細動器)」の使い方だ。

 胸骨圧迫とは、胸の真ん中にある「胸骨」を強く押し、圧迫することで間接的にその下にある心臓を圧迫する。手のひらを胸の真ん中に当て、もう一方の手を添え、肘を曲げずに腕をまっすぐにして真上から押す。日本救急医学会が推奨する方法では、少なくとも胸が5センチ沈むまで強く押すとしている。相当の力で押さないと5センチは沈まない。筆者も救急講習で体験したが、ここまで押していいのだろうかというくらいグッと力を入れて胸を押す。

 心肺蘇生法は、この胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせがよいが、成人の場合は胸骨圧迫のみでも効果を発揮するので、日本救急医学会は「少なくとも胸骨圧迫を!」と呼びかけている。

 胸骨圧迫は「強く、速く、絶え間なく」行いつつ、近くにAEDがあればすぐに用意する。AEDは電源を入れると音声でのガイダンスが始まるので、その指示通りに操作すればいい。電気ショックを開始するときには感電する恐れがあるので倒れている人には触れず必ず離れる。こういった注意すべき点も、「離れてください」などと音声で案内してくれる、じつに優れた機器だ。

 AEDは、すでに公共機関を中心に街でもあちらこちらで見かけるようになった。しかし、実際に使い方を知っている人は少ないかもしれない。全国の消防署では、胸骨圧迫による心肺蘇生法とAEDの使い方が学べる救命講習が受けられる。人が倒れるのを目の当たりにすると何をしていいか分からず右往左往するだろう。一度講習を受けて、何をすべきかを頭に入れておきたい。

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