インフルエンザ患者が急増、過去最大の流行に
九州で警報レベルを大きく上回る猛威、東京も過去最大
三和護=日経メディカル
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インフルエンザの流行が急加速している。厚生労働省の発表によると、1月21日までの1週間(第3週)に全国の定点医療機関を受診した患者数は、定点当たり51.93人と、前週の26.44人から倍増。警報レベルの目安とされる30人を大幅に上回り、感染症法に基づく1999年9月からの調査開始以来、最大値を記録した。
この1週間に受診した患者数を推計すると、約283万人となり、今シーズンの累積推計患者数は約837万人となった。多くの自治体が警報を発令し、流行がしばらく続くとして、手洗いや咳エチケットなど感染予防対策の徹底を呼び掛けている。

都道府県別では、北海道(16.42人)、秋田県(26.17人)、石川県(28.67人)を除く44都府県が警報レベルに突入した。特に九州地方では例年にない大流行となっており、鹿児島県が86.53人、宮崎県が84.97人、福岡県が83.99人、大分県は82.40人と、いずれも80人を超えた。
このほか、佐賀県(69.64人)、長崎県(68.23人)、静岡県(67.92人)、熊本県(66.26人)、沖縄県(64.70人)、高知県(64.08人)、三重県(62.43人)、愛知県(62.12人)、埼玉県(61.63人)、千葉県(61.05人)と続き、大流行となっている自治体が目立つ。東京都も49.67人となり、調査開始以来最大の流行となっている。
全域で警報レベルを超える自治体は、これまで九州が中心だったが、ここにきて中国、四国、近畿、中部へと拡大。関東や東北でも患者数が急増している。
