インフルエンザ脳症、今季初の死亡例
累計で22例に、10歳代以下が16例と多く
三和護=日経メディカル
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今シーズンのインフルエンザ脳症例が22例に達したことが明らかになった。第47週(2016年11月21~27日)以降、6週連続で報告されており、2017年第1週には今季初の死亡例が報告された。感染拡大に伴い重症例も増えていくとみられ、今後も留意する必要がありそうだ。
国立感染症研究所がまとめている感染症発生動向調査を基に、全数把握疾患である急性脳炎のデータをピックアップし、インフルエンザが原因の症例を集計した。その結果、2017年第1週までの累計で、インフルエンザ脳症例は22例となった。2016年第37週に初めての例が報告され、47週以降は6週連続で報告されている(図1)。

年齢別に見ると10歳代以下が16例と多く、0~6歳が11例、10歳代が5人となっている。最近は高齢者の報告も目立っており、1週には今季初となる死亡報告(70歳代患者)もあった(図2)。
原因ウイルスのタイプ別では、A型が20例と大半を占めている。
