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健康本イッキ読み!

悪魔の誘いで手を染めてしまった禁断のラーメンを「なかったこと」にできるのか?

道江 美貴子著『なぜあの人は、夜中にラーメンを食べても太らないのか?』

 福光 恵=ライター

『なぜあの人は、夜中にラーメンを食べても太らないのか?』道江 美貴子著/クロスメディア・パブリッシング/980円(税別)

 「なぜあの人は、夜中にラーメンを食べても太らないのか?」

 そう書名に問われて、これまで夜中に、ラーメン屋に誘われたことのある友人、何人かを思い浮かべてみた。

 全員もれなく太めだ。

 ただし同書は説く。夜中ラーメンもたまにであれば、脂肪に変えない方法はあるという。というのも、とり過ぎた糖分はまずブドウ糖に分解されてエネルギーに。脂肪に変わってしまうのは、それでも使われずに余ってしまった分。つまり、次の日の食事に気をつけてリセットすれば、小太りな悪魔の誘いで手を染めてしまった禁断のラーメンを、「なかったこと」にするのも夢ではないらしい。

「あすけん」の栄養士が教える食事術の本

 ダイエットサポートサービスで知られるサイト「あすけん」の管理栄養士が教える食事術の本。食べたものや、やった運動などをスマホなどで入力すると、自動的に栄養を計算、カロリーや栄養バランスなど、栄養士の無料のアドバイスを受けられる。「あすけん」は、ダイエッターなら知らない人はいない、そんなありがたいサイトだ。もちろん自分もダイエットを始めるたびに、何度もお世話になっている。

 その「あすけん」に集まった食事データなどをもとに、ダイエット成功につながる食事の秘訣を伝授する。たとえば前出の「夜中のラーメン」についてなら、飲んだ後にラーメンが食べたくなるメカニズムから、食べてしまったラーメンを脂肪に変えない法、また最新のダイエット術を加えて、太らない食事術を専門家による「根拠」込みで、頭にたたき込むことができる。ほかに「太らない飲み会」から「コンビニ食の選び方」まで、今日から使える実用的で具体的な対策も満載だ。

 世の中は「~だけで痩せる」「らくらく○○ダイエット」というような、グータラ向けのダイエット本にあふれている。でも、自分の数十年間のダイエット人生で得た結論は、つらさなくしてダイエットなし。投資話と同様、うまい話にヤセはない。

 この本で紹介されている食事術も、グータラへのアピールゼロのけれん味のないメソッドが多い。インパクトはいまいちだが、ダイエットに打ち込んだことのある人なら聞いたことがある基本的な太らない食事の知識を、きちんと理論立てて紹介しているところがミソ。

 例えば、「とんかつはキャベツから食べる」とか、「炭水化物は白より茶色」とか、そういえばやってたなあ、と遠い目に。ダイエットに挫折した途端、すっかり忘れていた食事術も多く、ましてや栄養学的根拠なんて、覚えているわけもない。

 そうして、ダイエットに行き詰まったときに取り出して、自分のダイエット人生を振り返っておさらい。そんな座右の書としても活躍してくれそうだ。数十年後、この本がボロボロになるほど、まだダイエットしているなんて事態だけは、避けたいけれど。

福光 恵(ふくみつ めぐみ)
ライター
1960年東京都生まれ。獨協大学外国語学部卒業後、展覧会企画会社やギャラリーで勤務。30歳でライターに。以降、美術、グルメ、アウトドア、犯罪、芸能、パソコン、経済、ペット、ファッション、車など、さまざまな専門分野を目指すが、ことごとく挫折。現在、専門なしのライターとして週刊朝日(構成)、日経 新聞プラス1、日経BPネットなどで連載中。

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