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冬の肩凝り完全撃退!

背すじを伸ばして深呼吸、ゆっくりお風呂と笑顔で肩こりは消える!

ストレス過大なら、筋肉への刺激だけでは凝りは取れない

 二村高史=フリーライター

バスタオル1本「姿勢リセットケア」

 さきほどのセルフチェックとともに、山口さんが提案するのが、毎日寝る前の『姿勢リセットケア』。1日ずっと丸まっていた姿勢を、寝る前にリセットする。必要なものは、バスタオル1枚。もちろん、タオルケットや毛布で代用しても構わない。丸めて棒状にし、その上であおむけになり、呼吸を繰り返す。

棒状にしたタオルを置く場所は、順に、腰、みぞおち、胸の下の3カ所。ゆっくりと10~20回ずつ深呼吸をする。
棒状にしたタオルを置く場所は、順に、腰、みぞおち、胸の下の3カ所。ゆっくりと10~20回ずつ深呼吸をする。
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「笑い」は肩こりを軽減する身近な解決策

 昨今、医学の領域において、疾患や健康が、人の性格、感情とどのような関係があるのかを解明する研究が盛んに行われている。対象となっているのは、いわゆる「心因性」の病気だ。例えば「痛い」との思い込みが痛みの抑制に関与する脳内の側坐核に作用し、これが痛みを増幅させることが分かっている(Neuron:2007.Jul.19;55(2).325-36)。

 そんな中で、注目を集めているのが「笑い」が体に及ぼす研究だ。福島県立医科大学医学部疫学講座の大平哲也主任教授が、2013年に発表した研究(公衆衛生: 2013.77(2).159-162)によれば、7962人を対象に肩こりの有無を調査したところ、「有る」と回答した人たちの要因のトップは「ストレス」であることが分かった。そこで大平主任教授が注目したのが、「笑い」が凝りの解消に及ぼす効果についてだ。

 「笑いが肩こりを解消するという明らかな研究結果はまだありませんが、少なくとも痛みや凝りに作用し、軽減させることは私たちの実験では分かっています」(大平主任教授)。笑いがもたらす体への影響について、大平教授は「運動」と「痛みの一時的な忘却」という2つの効果が、肩こり軽減に役立つものと指摘する。

笑い5分でストレス軽減、10分ならばウォーキング級

 「笑いを起こす動作には、腹部など体の動きを伴うことが多く、また末梢の皮膚温を2~3℃上げ、血流を高めることが分かっています。ある程度の時間、笑い続ければ、有酸素運動の効果も期待できます。一方、笑いは対人関係の中でもたらされることが多く、会話と笑いの中で痛みに向いた感情の悪循環を断ち切れます。実験では、落語を聴いた後の70%、笑いヨガという独自の方法を体験した後の90%の人たちが、ストレスが軽減していたことが明らかになっています。言うまでもなく、ストレスでこわばった体を緩める効果は、みなさんも経験的にお分かりかと思います」(大平主任教授)

 大平主任教授によると、「5分笑い続ければストレス軽減に、10分続ければ数分程度のウォーキングにも匹敵する」という。ちなみに、笑いを起こすきっかけとして最適なのは、テレビなどの映像ではなく「できれば人との会話の中で起きるのが理想」だそうだ。肩こりがどうしてもつらいと悩んでいる人は、もしや感情をため込んでストレスを抱えがちで、人のとの会話が少なく…。思い当たる節があるならば、積極的に人とかかわり、忘れかけていた笑う習慣!? を取り戻してみてはいかがだろうか。

(写真:村田わかな/モデル:増田雄一=HEADS)

山口 博さん
青山一丁目カイロプラクティック院 院長
山口 博さん 1956年生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。社会人を経てカイロプラクティックを学び、青山一丁目カイロプラクティック院を開業。同院は東京女子医大病院地域連携室にも登録。早稲田大学オープンカレッジ、放送大学 「姿勢と健康」講師、姿勢教育指導士。著書に『背骨すっきりストレッチ』(TWJ社)。
大平哲也さん
福島県立医科大学医学部疫学講座 主任教授
大平哲也さん 1990年、福島県立医科大学医学部卒業。1999年、筑波大学大学院博士課程医学研究科環境生態系修了。大阪府立成人病センター集団検診第Ⅰ部診療主任、大阪府立健康科学センター健康開発部医長、米国ミネソタ大学、大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生学などを経て、現職。

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