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冬の肩凝り完全撃退!

胸もほぐす「筋膜マッサージ」で肩こり知らずの体に

肩こりはうつ病にも関連!「軽視せずに正しく向き合う」こと

 二村高史=フリーライター

本格的な冬が近づき、朝晩はぐっと冷え込むようになってきた。これからの季節は、肩の凝りや痛みが出やすい時期。今や肩こりに悩む人は2400万人にも上る(厚生労働省調べ)とされ、もはや「国民病」とも呼べる身近な不調の1つ。しかし、現代生活における肩こりは、「ひと昔前の凝り方とは明らかに違ってきた」と、専門家たちは指摘する。今回は、しつこい肩こりを驚くほど簡単に解消できるメソッドの第2弾。体の前側からアプローチします。

肩こりは脳への血流を滞らせ、仕事のやる気や能率にも影響

 「どうも仕事に集中できなくなってきた」

 「やる気が起きず、ぼっとしている時間が長くなった」

 仕事などの能率がだんだん悪くなってきたり、やる気が出なくなってきたと感じたりする人は、実は肩こりを抱えていることが多いという。

 「肩こりを自覚している人であれば、凝りや痛みが仕事中も意外に気になって効率が落ちるものです。一方、自覚がなかったとしても、頻繁に両腕を伸ばす、回すといった動作や、無意識に肩を揉むなどの動作があれば凝りがあると思われます。どちらの人も、肩や首をすくめたままのデスクワークなどによって、その姿勢が凝りを強め、さらに頸動脈にも圧をかけるために、脳への血流が悪くなる。座ってパソコンに向っているうちに、気持ちをコントロールする脳の働きが落ちやすくなっていると考えられます」(I.P.F.研究所主宰の磯﨑文雄さん)

肩こりの自覚がなかったとしても、頻繁に両腕を伸ばす、回すといった動作や、無意識に肩を揉むなどの動作があれば凝りがあると考えられる。

 磯﨑さんのもとには、肩凝りの不調を訴える患者がたくさん訪れるが、原因不明の視覚や聴覚のトラブル、めまい、手のしびれ、統合失調症、うつ病といった疾患を併発していることが多いという。しかも、凝りのひどさに比例して、症状も重い傾向があると指摘する。

 「肩こりと疾患のどちらが先に起こったかは定かではありませんが、併発しているケースは8割を超えています。ですが、施術によって肩こりが解消していくのに合わせて、西洋医学では原因不明と診断された疾患に改善が見られたり、薬の服用量が減ってきたりする患者さんがほとんどです」(磯﨑さん)

肩こりは疾患や心のトラブルにも深く関連している1つのサイン

 このように、肩こりは今や「国民病」とも呼べる不調にとどまらず、「そのほかの疾患や心のトラブルにも深く関連している1つのサインとして意識しておくといい」(磯﨑さん)という。

 「人間は、良くも悪くも置かれた状況に慣れてしまう適応能力が備わっています。長年の習慣が蓄積すると、体の中でよく使う筋肉とあまり使わない筋肉の偏りが出てくる。動きが不足したところでは、筋肉で筋膜、さらに筋膜同士でも癒着が生じやすくなり、それによって引き起こされる不調の代表例が肩こりなのです。凝りのある患部を強く揉むだけの対症療法では、いつまでも解消しないことは前回(「「筋膜マッサージ」でやっかいな“現代型肩こり”解消」) でも申し上げた通り。仕事の効率や気持ちを高めていくためにも、たかが肩こりと軽視せず、正しいケアを行うことが大切なのです」(磯﨑さん)

 そこで今回は、体の背面をほぐす磯﨑式「筋膜マッサージ」に続いて、前面(胸側)の筋膜にアプローチするメソッドを2つ紹介しよう。

 筋肉はそもそも、骨格を形成する206個の骨を、およそ400に分類される筋肉で支えたり、動かしたりする役割を有している。また、筋肉は、互いに違う働きを担う『主導筋』と『拮抗筋』がセットになって存在する例が多いように、相互に深く連動して影響を与え合っている。

 「凝りの改善を考える上では、筋肉相互の関係をしっかりと踏まえておく必要あります。例えば、凝りが出るのは背中側の筋肉であっても、その原因は胸側にもある。つまり、体の前と後ろの両面をほぐし、どちらも筋膜と癒着していない筋肉を取り戻すことが大切なのです」(磯﨑さん)

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