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冬の肩凝り完全撃退!

「筋膜マッサージ」でやっかいな“現代型肩こり”解消

しつこい肩こりは、つかんで回して「はがす」が正解!

 二村高史=フリーライター

凝りの元凶は筋肉の動きを鈍らせる「筋膜」との癒着

 こうした現代型肩こりを解消するためのキーワードが、「筋膜」にあると磯﨑さんは言う。

 筋膜とは、筋肉を覆っている薄い膜のこと。凝りやすい首や肩の部分には、大小様々な筋肉が重なりあっていて、その一つ一つが筋膜で覆われ、何層にもなっている(右下図参照)。スライスした生ハムと生ハムの間に薄いビニールを挟んで何層にも重ねた「ミルフィーユ」のような状態をイメージするといいだろう。生ハムが筋肉で、ビニールが筋膜にあたる。

筋肉と筋膜は何層にも重なっているが、互いに癒着した状態になると凝りが起こる。この状態のままマッサージを施しても、凝りを取る効果が上げられない(上図)。皮膚から凝った部分やその周りを指先で押してマッサージを施す。すると、押さえたところが支点となって癒着がとれはじめ、筋肉と筋膜が個別に動かせるようになる(下図)。
筋肉と筋膜は何層にも重なっているが、互いに癒着した状態になると凝りが起こる。この状態のままマッサージを施しても、凝りを取る効果が上げられない(上図)。皮膚から凝った部分やその周りを指先で押してマッサージを施す。すると、押さえたところが支点となって癒着がとれはじめ、筋肉と筋膜が個別に動かせるようになる(下図)。

 「正常な体であれば、筋肉と筋膜は互いにスライドして自由に動くことができる。ところが、同じ姿勢や細かい作業を長時間続けたり、繰り返したりすることで、筋膜が筋肉に癒着してしまうのです。さらに筋膜同士で癒着していることもある。すると、筋肉がうまく動かせなくなってくる。こうして周囲にある血管の弾力性が落ち(動きが鈍り)、血流が滞ると、そこに発痛物質を含む老廃物が蓄積していく。これが筋肉の深部に起こることで、凝りをどんどんしつこくする悪循環を生むのです」(磯﨑さん)

 このように、我々が抱えている現代型肩こりは、今のライフスタイルからも分かるように、とても避けられそうにない厄介な不調にもなっているのだ。

 そこで、筋膜と筋肉の癒着を効果的に取り除き、深層の凝りを取る磯﨑さん独自のメソッド「筋膜マッサージ」を紹介しよう。まずは、体の背部をほぐす3つのメソッドから。いずれも凝った部分とその周囲を指で押さえたまま、腕を大きく回すのがポイント。指で押さえたところが支点となり、腕の動きによって癒着した筋膜が筋肉から剥がれていく仕組みだ。オフィスで仕事をしている間でも、わずか1分あればできる簡単なものもある。「指で支点を作って筋肉を動かすだけで、癒着した筋肉と筋膜が簡単に剥がれることがわかっています。痛気持ちいいぐらいの強さを感じる程度で繰り返してください」(磯﨑さん)。

基本のマッサージで深部の凝りにアプローチ

1.肩甲骨押さえ回しマッサージ

指先で押さえるココ!
指先で押さえるココ!
肩甲骨の内側を中心に、凝ったところの周辺を指先で抑える。肩のラインに沿ってマッサージの範囲を広げてもいい。

 まずは、基本のマッサージ。凝っている部分をギュッと指先で強く押しながら、腕を回す。やや痛いと感じるくらいに強く押さえるのがコツ。

 「肩の凝りを腕だけ回して解消する人は多いですが、それでは癒着した筋膜と筋肉が固まったまま動くだけ。そこで、凝った部分とその周辺を含めたエリアを指先で押さえ、腕を大きく回すのがポイント」(磯﨑さん)。癒着した部分が少しずつはがれてくると、腕も大きく回るようになり、肩の周りがポカポカしながら凝りが解消していくのがわかるはず。

写真左から、肩甲骨の内側に沿って、凝っている所を、人差し指から小指までの4本で強く押さえる。指先でひっかけるようにしっかりと凝ったところをつかむ。次に、つかんだまま、腕を後ろから前に向けて回す。このとき、ひじを曲げて大きく円を描くようにして、「後ろ回し」「前回し」の順に各10回ずつ。指の位置を少しずつに上や下にずらしながら、腕回しを繰り返すとさらに効果がアップする。
写真左から、肩甲骨の内側に沿って、凝っている所を、人差し指から小指までの4本で強く押さえる。指先でひっかけるようにしっかりと凝ったところをつかむ。次に、つかんだまま、腕を後ろから前に向けて回す。このとき、ひじを曲げて大きく円を描くようにして、「後ろ回し」「前回し」の順に各10回ずつ。指の位置を少しずつに上や下にずらしながら、腕回しを繰り返すとさらに効果がアップする。

 凝りがひどいと、最初のうちは腕がスムーズに回せないかもしれない。そのときは、腕を前後に振ることからはじめるといい。徐々に動きがスムーズになっていくはずだ。

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