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カラダにいい!がカラダを壊す

筋肉を鍛えても「凝り」や「痛み」はなくならない

第2回 「1日1回鏡を見る習慣」がカラダへの気づきをもたらす

 亀田圭一=コンディショニングトレーナー、BODY TIPS代表

「本当にカラダにいい」運動とは?

 だから、見栄えを良くしようとして腹筋を6個に割るとか、大胸筋や上腕二頭筋を大きくしてたくましいカラダをつくろうとするのは(個人の好みなので自由ですが)、それがカラダにとってはいいことではないことを理解して欲しいと思います。

 結局は筋トレもやり方次第なのです。普段じっとしてカラダを動かすことが少ない人に適切な運動は他にもありますが、そのさじ加減さえつかんでしまえば、筋トレもまた適度な運動としての選択肢になり得ます。もっとも、間違っても筋力アップによって強いカラダや痛みとは無縁のカラダが出来るとは思ってはいけません。大切なのはあくまでバランスなのです。

 では、具体的にどのような筋トレやストレッチが適切なのか。筋トレの目安として筋肉痛が残らない程度で、ストレッチは裏表の筋肉をリセットするイメージです。

 残念なことに、世の中ではストレッチということばが独り歩きをして、本来とはかけ離れた意味で使われてしまっています。そのために、まさに本書のテーマでもある「カラダにいい! と思っていることがカラダを壊す」原因にもなっているのです。

 ビジネスマン向けの「本当にカラダにいい」運動というのは、固まって縮こまったカラダをほぐして、毎日リセットするというレベルのものでいいのです。具体的にいえば、ウォーキングで十分であって、ジョギングやランニングは必要ありません。ジョギングやランニングは趣味で楽しむのなら結構ですが、「カラダにいい!」と信じて無理にやるべきものではありません。

凝りにくい筋肉をつくる近道──肉体バランスのセルフチェック

 こりや痛みが生じにくいカラダにする方法はシンプルです。前後左右のバランスがとれていればいいのです。前かがみの姿勢が続いたらときにはカラダをそらすようにする、右手ばかりを酷使したら左手も動かす、くつ底の左右の減りが不均等ならば歩き方を考える─そうした意識を普段からもつことが大切です。

 実際に、私のところに訪れる患者さんを診ていると、こりや痛みの強い人は左右のバランスが大きく崩れているケースがほとんどです。「まっすぐに立ってください」といってもどちらかに傾いていたり、「左右の手をまっすぐにあげてください」といっても左右の手のどちらかが曲がっていたりするのです。

 そしてなによりも問題なのは、そのアンバランスに本人が気づいていないことです。しかも、「鏡に自分の姿を映してみて、バランスの崩れがわかりますか」と聞いたときに、かなり傾いているにもかかわらず、それがわからない人が多いのです。「自分はそんなことはない」と思っている人は、ぜひ家族や友人の前で試してみてください。

 笑い話のようですが、私のところに3年間通って、「はじめてバランスの崩れがわかってきた」という人もいるほどです。

 大切なのは、バランスの崩れを意識することです。それが、こりにくいカラダへの第一歩です。

 その意識づけには、私のようなトレーナーに診てもらうのが一番ですが、自分自身でセルフチェックする方法もあります。

 それは、「少なくとも1日1回鏡を見る」という習慣です。最初のうちは気づかないかもしれませんが、毎日見ていれば、「きょうは目がはれぼったい」「左の口角が下がっている」などという変化に気づくことでしょう。全身が見える姿見でチェックすれば理想的ですが、まずは顔だけでもじっくり観察するようにしてください。そして、毎日の変化をノートにメモしていけば、間違いなく効果が上がります。

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 毎日のように登場しては、消え去って去っていく「体にいい」とされる情報。なかには一大ブームを巻き起こす“偏った健康法”も少なくありません。果たして、いま大ブームのランニングは、体にとって本当にいいことなのか? 筋肉を鍛える目的、食事をコントロールして体調や体重を管理しようとする理由は…。「カラダいいらしい」と誤解しながら、体を壊してしまう危ない人たちに向けて、気鋭のコンディショニングトレーナーが、数々の気づきを提唱します。

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亀田圭一さん
コンディショニングトレーナー、BODY TIPS代表
亀田圭一さん 青山学院大学卒。 航空会社勤務などを経て、一転トレーナーを目指し鍼灸師免許を取得。鍼灸学校に学びつつ、母校の青山学院大学トレーニングセンターにてトレーナー研修を積み重ね、プロのトレーナーとして活動する。 2010年7月、東京都渋谷区にBODY TIPSを設立。NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)、はり師、きゅう師、あん摩・マッサージ・指圧師、さとう式リンパケア・インストラクターほか、コンディショニングに関する国家資格、認定資格を多数保有。

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