日経グッデイ

ミネラルご飯ダイエット

朝1杯のご飯、“ミネラルふりかけ”と味噌汁でやせる

毎日2合で体もお腹もスッキリ、 お肌もツルツルに!

ご飯を抜くダイエットだと、便秘になったり、胃もたれしたりする…。そんな人に朗報! 朝1杯のご飯と“ミネラルふりかけ”、それに温かい味噌汁を組み合わせれば、間食がなくなりウエスト減! お通じ快調で美肌にもなれます。

毎日2合で 体スッキリ お肌もツルツル

「体重を調整したいときは、3食ともご飯と味噌汁だけで過ごし、3日程度で減量します」(柏原さん)。

 管理栄養士の柏原ゆきよさんは、雑穀米をなんと1日2合ぺろりと食べてしまう。それなのに太っていない、どころかスタイルが良くて肌もツヤツヤ! その秘密は、ご飯だった。

 昨今のダイエットでは糖質オフが主流で、その槍玉にあげられるのが「白米」の取り過ぎ。だが柏原さんは、白米に含まれるアミノ酸に着目し、むしろ積極的に白米を取ることで、食べながらやせられて、しかも細胞の再生に必要なアミノ酸も補えるという夢のようなダイエットを実現している。

 そもそも白米に含まれるアミノ酸のスコア(食品中の必須アミノ酸の含有比率を評価するための数値)は「65」であるが、ここに和食の定番である味噌汁、しかも野菜たっぷりのものを加えると、限りなくスコアが100になる。タンパク質を構成しているのがアミノ酸。つまり、ごはんは取り方次第で「タンパク源」になり、野菜豊富な味噌汁などを加えることで、アミノ酸や糖質の代謝に欠かせないミネラルもビタミンもチャージできてしまうというわけだ。ちなみに、アミノ酸スコア100は、「完全栄養食品」とも呼ばれる卵と一緒だ。

 柏原さんが習慣にしているのは、朝食でご飯と温かい味噌汁をとること。ご飯は、米1合に対して雑穀大さじ3とたっぷり入れる。外食をする場合は、ご飯とおかずが並ぶ定食を選ぶ。特に夜は、胃腸のことを考えておかずを控え、ご飯とおかずは6対4の割合にする。

 現代の食生活は「主菜多め」の献立になっていることが多く、その量に伴って「主食」であるごはんの摂取も増えるために、どうしてもオーバーカロリーになりやすい。また、「おかずが多いと油や塩分が増えがちになるため、胃腸の機能が弱っている人には負担になる」と柏原さん。そこで、ご飯とおかずを6対4の割合にして主菜の摂取量をコントロールするわけだ。

 さらに、ご飯を食べるときは「しっかりあごを動かして咀嚼(そしゃく)すると、唾液の分泌が増えて消化を助け、胃腸を活性化させる」という。

 柏原さんの指導を受けたある女性(56歳・教員)は、「体重に変化はなくとも、3日目から胃腸が活発にぜん動して“筋トレ”しているように動き始め、ウエストが6cm減。基礎化粧品を1種類減らしたほど乾燥肌も改善しました」と語る。白米は腸の中で便のかさを作る役割も果たす。つまり、米をしっかりとれば、腸の「お掃除」にもなるるわけだ。

お薦め!「ミネラルご飯ダイエット」のポイント

 柏原さんの一番のお薦めは、食物繊維やミネラルが豊富な「雑穀米」を取ることだが、なかなか手に入らない、家族が嫌がるので続けられないという人もいるかもしれない。そこで、白米にふりかけを振るだけでミネラルやビタミンを手軽にとれる、「ミネラルご飯ダイエット」がお薦めだ。

ミネラルご飯ダイエットはこんな人にオススメ

  • 便秘がち
  • 胃腸が弱い
  • 白米が大好きなので、糖質オフで挫折した

 ポイントは、朝からご飯を食べて代謝を上げること。ご飯の主成分でんぷんは、消化酵素によってブドウ糖に分解。小腸で吸収されて、体温調整などエネルギー源として働く。

 兵庫県立大学環境人間学部の永井成美教授によると、「朝食抜きよりは食べた方が、食べるにしてもパンよりご飯の方が、エネルギー消費量や食事誘発性体熱産生が高いことが分かった」。ご飯なら満腹感が持続するので、無駄な間食が減ることが期待され、生活に合った本来の空腹リズムが訪れる。

 さらに、ご飯の糖質をエネルギーに変換するのを助けるのが、ミネラルやビタミンB群の食材。それを豊富に含む特製ふりかけと温かい味噌汁をご飯に組み合わせれば、腸の動きが活発になり、代謝アップがさらに期待できる
特製ふりかけのレシピは次回より紹介

 「朝食抜きの人は、少量でもいいので食べる習慣をつけることから始めて。夕方小腹がすいたら、お菓子ではなくおにぎりを食べると深夜のドカ食いも避けられます」(柏原さん)。

マグネシウムや鉄分は意識してとらないと足りていない
2011年国民健康・栄養調査によると、日本人女性30~49歳のマグネシウム摂取量は206mgと厚生労働省の掲げる摂取目標量290mgに届いていない。鉄分も1日7.0mgと推奨量の11.0mg(月経あり)に足りていない。
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朝からご飯でエネルギー消費もUP
21~24歳の男女8人に、同じカロリーの「ご飯食」と「パン食」の朝食を異なる日の同時刻に食べてもらった。朝食後、呼気ガス分析装置で調べた結果、ご飯食が最もエネルギー消費量が高かった。(データ:糖尿病:48(11)761-770,2005を基に編集部で作成)
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ミネラルご飯ダイエットのルール

 まずは10日間、朝食を変えて、昼夜、間食もご飯中心の生活にしよう。

1:朝は「ご飯」「ミネラルふりかけ」「味噌汁」でミネラルチャージ

 朝食はご飯と、エネルギー燃焼を促すミネラル豊富な食材を使った特製ふりかけで、太りにくい体に。「インスタントでもいいので、胃腸を温められる効果がある温かい味噌汁をとって」(柏原さん)。

2:昼も夜も主食はご飯!

 昼夜ともご飯にして、アミノ酸を補給しよう。そのとき、ご飯を食べ過ぎないように、ごはんとおかずを6:4にするのがポイント。ただし、食事が夜遅くなってしまう場合は、夕方にご飯だけ先に食べておくなど「分食」しよう。

3:間食するならおにぎりを

 3食しっかりミネラルご飯を食べていれば間食は欲しくなくなるが、それでも食べるならおにぎりを。ご飯が冷めると、でんぷんの構造が変化して食物繊維と似た働きを持ち、腸を元気にする。

ご飯がいいワケ

 ご飯は食パンに比べて脂質が少ない。植物性のたんぱく質も多く、鉄分も含む。京都大学らの研究では、標準体重で体脂肪率の高い隠れ肥満の女子大学生が、1日3回のご飯を主食とした和食を2週間食べ、体脂肪率やウエストまわりが減少した。

※データ:糖尿病:51(10),889-898,2008


柏原さんのご飯History

 柏原さんは、10代の頃から肌トラブルに悩み続け、20代も皮膚炎や膀胱炎、突発的に高熱を出すなど不調が続いていた。それが40歳を迎えた今、ファンデーションを使わずに過ごせるほど輝く美肌を手に入れたのは、やはりご飯の力が大きかった。

  • 20代:冷えや便秘に悩み、疲労があると湿疹が出たことも。
  • 29歳のとき:営業先で40代に間違われ、ショックを受ける。パンやパスタ中心の食生活を見直す。
  • 30代前半:ご飯食に切り替えると2、3年で冷えがなくなり、肌が劇的に改善した!
  • 30代後半:雑穀に出合い、体がさらに変わる。体力がついて疲れにくくなった。



*次回は、手軽にミネラルをご飯に付加できる「ふりかけレシピ」を紹介します。


(取材・文:松岡真理/写真:鈴木正美/レシピ考案・料理:成沢正胡/栄養計算:原山早織〔食のスタジオ〕)

柏原ゆきよさん
管理栄養士
柏原ゆきよさん 日本健康食育協会代表理事。
医療機関の栄養コンサルタントや、飲食店店舗開発などに携わり、ダイエット・アドバイザーとして、2万人以上の食事をサポート。
著書に『お腹からやせる食べかた』(講談社)がある。
成沢正胡さん
料理研究家
成沢正胡さん 料理教室「うらら」を主宰。
「アーモンドとワカメのしっとりふりかけのワカメは、水に戻さずにさっと洗うと歯応えが残っておいしい」。
日経ヘルス連載「旬の食材 ヘルシーレシピ」でもレシピを考案・紹介している。


(出典:日経ヘルス2013年11月号)