日経グッデイ

Gooday知っ得キーワード

「オメガ3系脂肪酸」が“いい油”No.1といわれる理由

頭と体を若く保つ「オメガ3系脂肪酸」

 渡辺満樹子=フリーライター/エディター 

太りやすい油と太りにくい油がある

EPAやDHAは青魚の魚油に多く含まれる。(©Olena Mykhaylova 123-rf)

 とりすぎると「太る」という印象がある油。だが、油はエネルギー源になるのはもちろん、体内で細胞膜の材料になるほか、脂質性の栄養の吸収を助けるなど、健康で若々しい体を作るために不可欠なものもある。

 油はラードや牛脂などの動物の脂やバターなどの乳製品に多く含まれる「飽和脂肪酸」と、オリーブオイルや大豆油などの植物に含まれる「不飽和脂肪酸」に分けられる。このうち、太りやすいのは飽和脂肪酸で、とりすぎてエネルギーとして使われなかった分は体脂肪となる。一方、不飽和脂肪酸はエネルギーや細胞膜の材料として使われるので、体の中にはたまりにくいといわれる。

 すべての油はそれぞれに含まれる脂肪酸が異なり、性質も異なる。不飽和脂肪酸は次のように分けられる。

  • オメガ9系(n-9系、オレイン酸など)・・・オリーブオイルやゴマ油などに含まれる
  • オメガ6系(n-6系、リノール酸など)・・・大豆油、コーン油などに含まれる
  • オメガ3系(n-3系、α-リノレン酸、EPA/DHAなど)・・・魚、亜麻仁油、エゴマ油などに含まれる
 

 なかでもオメガ6系とオメガ3系は体内で作ることができない「必須脂肪酸」と呼ばれており、適量をとることが大切だ。ただし、オメガ6系はとり過ぎると善玉HDLコレステロールを下げたり、アレルギーを助長することもあるので要注意だ。

オメガ3系脂肪酸はどう体にいい?

 油の中でも、現在「いい油No.1」といわれるのが、オメガ3系脂肪酸で、これには、魚油に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)、亜麻仁(あまに)油やエゴマ油(シソ油)などの植物油に多く含まれるα-リノレン酸などがある。

 オメガ3系のうち、EPAやDHAにはアレルギーを抑える作用、体内の脂肪の合成を抑える作用、認知症やうつを予防する作用などがあるとされている。亜麻仁油やエゴマ油に含まれるα-リノレン酸も体内でEPAやDHAに変化するが、一部しか変換されないため、魚油からとるのが効果的だ。

オメガ3系脂肪酸を効率よくとるには?

 亜麻仁油やエゴマ油などのオメガ3系の植物油は加熱すると酸化しやすいので、短時間の調理やドレッシングなどに向く。また、オメガ6とオメガ3系は同じ酵素で分解されるため、競合する。オメガ6系をとりすぎるとオメガ3系が十分に代謝されないので、オメガ6系のとり過ぎは避けたい。オメガ6系はスナック菓子などの加工品に多く入っている。

 「日本人の食事摂取基準(2010年版)」では、成人(18歳以上)の1日のオメガ3系脂肪酸の目標量は男性18~29歳が2.1g以上、30~49歳と70歳以上が2.2g以上、50~69歳が2.4g以上、女性18~49歳と70歳以上が1.8g以上、50~69歳以上が2.1g以上。いずれの世代も、EPA及びDHAで1日1g以上摂取することを推奨している。特にEPAやDHAが多く含まれるのはマグロ、サンマ、ウナギ、サバ、カツオなど。いずれも100g程度で十分な摂取が可能だ。

●参考文献
日経ヘルス2015年11月号 特別付録P16-20
日経BP社日経ヘルス編『サプリメント事典 第4版』(2011年3月発行)
日経グッデイ春割キャンペーン