日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > 医療・予防  > 今こそ受けよう、がん検診  > がん検診の目的が早期発見でないのはなぜ?  > 2ページ目
印刷

今こそ受けよう、がん検診

がん検診の目的が早期発見でないのはなぜ?

早期で発見した「寿命に影響しないがん」は検診のメリットが小さい

 田村 知子=フリーランスエディター

【ギモン2】早期発見できても有効な検診とは限らないの?

「がんを早く、たくさん見つけられる検診が良い検診」と思いがちですが…。(©Ferli Achirulli-123rf)

 がん検診による最大のメリットは、早期発見によりがん死亡率が減少することです。個人レベルで言えば、「がんの死亡リスクが減少すること」になります。

 例えば、がん検診でがんが発見され、治療で治った場合、「検診による早期発見のメリットがあった」と考える人が多いかもしれません。しかし、実際にはそうとは限らないのです。検診には複雑な、いわば“だまし絵”のようなからくりが潜んでいます。

 がん検診で早期に発見されたがんには、「検診のおかげで助かるがん」のほかに、「仮に検診を受けていなかったとしても、寿命には影響しないがん」も存在します。がんの種類によっては後者が大半であるがんもあります。発見された段階では、そのどちらのがんなのか区別がつかないので、早期がんが多く見つかるだけでは、検診の効果があるかどうかはわからないのです。

早期で発見した「寿命に影響しないがん」は検診のメリットが小さい

 また、「寿命に影響しないがん」の中にも、解釈に注意しなければいけないものがあります。

 その1つが、「検診を受けなくても、症状が出てから患者として病院を受診し、診断、治療をしても治癒するがん」です。その中には、症状を自覚するまでに進行しないがんも含み、そういったがんは、検診を受けなければ気づかれることもなく、何の支障も来すことなく寿命を全うする可能性も考えられます。

 検診で早期発見されたがんには、「検診のおかげで助かるがん」のほかに、このような場合も含まれるのです。前述した通り、個々のがんが、どれに当てはまるかは決して知ることはできません。

 寿命に影響しないがんも、検診を受けると「検診のおかげで早期発見され、治った」ように見え、一見検診に効果があるように見えますが、そうではないのです。不必要な治療を受けたとしたら、それは大きな不利益となってしまいます。

 このような背景があるため、本当に検診の効果があるかどうかは、検診でがんによる死亡が免れたかどうかでしか判断できないので死亡率しか指標にならないのです。

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 悩ましい「老眼」「飛蚊症」「ドライアイ」への対処法

    放っておいても失明につながる心配はないものの、日常生活に不便をもたらしたり、疲れや肩こりなどの体の不調を引き起こす、悩ましい目の症状。今回は、そうした「ちょっと困った目の症状」の代表例である「老眼」「飛蚊症」「ドライアイ」への対処法をまとめていく。

  • 「眠れない」を解消して抵抗力を高める、3つのNGと6つのテク

    暑い夜でもぐっすり眠るにはどうすればいいのか。そもそも睡眠は何時間とればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、不眠を解消するための3つのNGと、6つの快眠テクニックを紹介する。

  • 熱中症・かくれ脱水を防ぐ「水分補給」「マスク着用」のコツ

    脱水症やその一歩手前の「かくれ脱水」とはどういうもので、なぜ様々な病気につながるのか、脱水症はどんな人がなりやすく、どう予防すればいいのか。夏の今こそ知っておきたい、脱水症の怖さと対策について紹介する。さらに、夏期におけるマスク着用の注意点についても解説する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.