(3)同じホールドで足を入れ替えられるようにする(トラバースの練習)
ボルダリングでは、上に登っていくだけでなく、トラバース(横移動)することもある。横移動の時にも三角形を保つためには、足の入れ替えが必要となる。
たとえば、片足しか乗せられないほど小さなホールドの上で左右の足を入れ替えるといった動きが時に必要で、基本的なテクニックは早いうちにマスターしたいところだ。足の入れ替え方は大きく次の2通りある。
【足の入れ替え方1】足をハの字に置く(両足のつま先をぎりぎり乗せられる程度のホールドの場合)
左右のかかとがお互いに少し外側を向くような「ハの字」にして、つま先をホールドに置く(下の写真のように、かかとを外側に広げなくても両足のつま先をホールドに並べて置ける場合は、「ハの字」にしなくてよい)。片方のつま先が乗せやすいように、前もってホールドの端っこに乗せ、もう片方のつま先が乗せやすいようにする。
【足の入れ替え方2】片方の足の上にもう片方の足のつま先を置き、下のほうの足を抜いていく(片足のつま先しか乗せられない小さいホールドの場合)
初めは難しいので、まずは、大きなホールドに乗せて、せーのと少しジャンプするようにして入れ替えてみる。慣れてきたら小さなホールドで、そっとできるように練習。「腕に負担がかからないように、一瞬腹筋に力を入れるのがコツ」(尾川さん)。
最初のうちはジムにいくたびに、この2通りの練習をして体で覚えよう。
以上がボルダリングの基本の動きだ。ステップ3、4は一朝一夕にできることではないので、慣れるまで何度か意識して練習するといいだろう。次回はステップ5として「覚えおきたいホールドの効果的な持ち方」を紹介、その次は「知っておきたいシューズの選び方」について解説する。
(写真:水野浩志)
(衣装協力:アディダスジャパン、ネルソンクライミングジャパン〔MAD ROCK Flash 2.0〕/ 撮影協力:ボルダリングジムHAGO〔大阪府吹田市〕)
プロクライマー

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