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尾川とも子のボルダリング入門

東京五輪で注目のボルダリング、運動オンチの40代でも楽しめる?

第1回 プロクライマー・尾川とも子さんに聞くボルダリングの魅力

 大谷珠代=日経Gooday

 そうしてご対面した尾川さんは、動画や書籍で見た印象よりずっと小柄で可愛らしい、そして、ぱっちりした目とよく通る声、日焼けした肌が印象的なさわやかな女性だった。ゴールに到達した時の達成感や、ゲームのような楽しさから、ボルダリングにハマって16年。今では1歳の男の子の母親だが、ボルダリングを続けているのはもちろん、妊娠中、出産予定日を過ぎてからも登っていたという逸話の持ち主だ。

 そんな尾川さんに、ボルダリングをやってみたいと思っている人が、最も不安視しそうなことからまず聞いてみた。

インタビューに応じてくれる尾川さん
[画像のクリックで拡大表示]

運動オンチで筋力がなくても、登れるようになる?

いきなりこんな話で恐縮ですが、たとえば、この私(編集部O:40代)は運動神経が悪いうえ、腕立て伏せもできないくらい筋力も弱い人間です。そんな非力な女性や、運動オンチな人でも、ボルダリングで上達して、尾川さんのようにとは言わないまでも、手前に傾いた前傾壁や岩場を登れるようになるでしょうか?

尾川 もちろん大丈夫(ニコッ)! ボルダリングは、はしごに登れる体力があれば、年齢や性別に関係なく楽しめるスポーツです。1年あれば、一番簡単なレベルだったら前傾壁も十分狙えますよ。

 私がジムで講師をしていたときも、3歳の子どもから78歳のお年寄りまでレクチャーしていたほど。確かに筋力があり、リーチ(腕の長さ)が長い人は遠くまで届き一見有利ですが、体の重さがネックになることがあります。逆に、筋力が強くない女性でも、体重の軽さや柔軟性を生かして登ればいいし、手が小さければ小さいホールド(壁に付けられた大小の突起)をつかむのに有利。自分の個性を生かして、楽に登る方法を見つければ、必ず上達しますよ。

それは心強いお話です。ただ、それは練習をこまめにすることが前提ですよね? 日経Goodayの読者の方には働いている方が多くいますが、仕事をもっていると思うように時間がとれず、月にせいぜい2~3回しか練習できないと思うんです。そんな人でも上達するのでしょうか?

尾川 趣味でやっている方の多くは大体そのくらいのペースですよ。ボルダリングの壁の傾斜は、施設にもよりますが80~160度くらい。90度が垂直な壁なのに対し、80度は奥に10度傾いた壁、100度は手前に10度傾いた壁を指します。ボルダリングで何を目指すかにもよりますが、例えば前傾壁に興味があるなら、月2回くらい1年間練習すれば、130度くらいは目指せると思いますよ。ジムの中だけで飽きたらず外岩を目指す人もいますが、その場合も、5級レベルくらいなら行けるのでは…。

ちなみに、135度でこのくらいの角度です。登っているのが尾川さん。
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