垂直壁を登るのに慣れてくると、次にチャレンジしたくなるのが「前傾壁」。壁が傾いているだけで難しそうだが、先輩たちは軽々と楽しんでいるように見える。傾斜があってもボルダリングの基本は同じ。重力に負けない攻略法を身に付けよう。
前傾癖の基本姿勢は「腕はまっすぐ、足は腰の高さ」
「私だって初心者のころは、こんな傾いた壁に人間が登れるの?って思ったんですよ」と尾川さんも話す、前方に傾いた「前傾壁」。垂直壁(90度)より前に10度傾いた100度の壁や120度、130度など傾き度合いはいろいろあるが、100度程度の傾きでは垂直壁とあまり変わり映えがしないので、初心者は110度くらいから始めてみよう。
前傾壁の基本姿勢は下の写真の【2】のような感じ(※写真は傾斜が分かりやすいよう120度で撮影しました)。まず、両手で持ちやすいホールドを探す。そのホールドを両手で持ってぶら下がり、足を床から離してみる(写真【1】)。次に手を伸ばしたまま、腰の位置にあるホールドに両足を乗せる(写真【2】)。足は、肩幅と同じ程度に広げる感じ。壁の傾斜がこれより緩い場合も、強い場合も、基本は同じだ。
ちなみに、下の写真は基本の姿勢のNG例だ。このように腕を曲げて体を壁にくっつけると、腕が疲れやすくなる。腕は伸ばし、体を壁から離すようにしよう。
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