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三浦豪太さんが指南! 初めての山登り

豪太さん、疲れない山登りのコツを教えてください!

第2回 ゆっくり歩いてたまに休む「カメ戦法」なら誰でも山頂に!

 高島三幸=フリーライター

水分補給はどのようにすればいいですか?

豪太さん これにも分かりやすい目安があって、「自分の体重×行動時間×5mL」が必要な水分量です。たとえば東京の高尾山を、ケーブルカーやリフトを使わず徒歩のみで往復すると、3時間前後かかります。体重80kgの人であれば、1200mL=1.2Lの水分が必要です。もちろん、気温条件により異なりますので、これは目安です。暑ければ、1~3割増しで水分を補給してください。

登山中に必要な水分量の目安 = 自分の体重(kg) × 行動時間 × 5mL

 水はとても重いので、途中の沢やロッジで補給できるのであれば、その場所までにかかる時間を目安に、必要量を準備しておくといいかもしれません。ロッジで販売している水は、麓のものより価格が高いですが、登山の途中で調達した方が体力の消耗を防ぎ、ラクに登れます

事前に、水場を調べておくのは重要なんですね。

ルート上の水場の位置を調べておこう。(©fabrizio annovi -123rf)

豪太さん 水場までの行動時間や、必要な水分量を調べ、水場がない時には、往復分用意するなどの準備は大事だと思います。体温調整、心臓の負担の軽減、それから筋肉の痙攣の防止において、水分補給は大事です。脱水症状を起こしてしまうと、死にも至ります。カロリーと同じく、こまめに補給してください。

 水分としては、筋肉の収縮を防ぐカリウムが入っているスポーツドリンクがお勧めです。たいていのスポーツドリンクにカリウムは含まれています。スポーツドリンク特有の甘味に抵抗があるという人は、薄めて飲んでもいいですし、スポーツドリンクよりも電解質濃度が高く糖質濃度が低い経口補水液でも大丈夫です。

ウーロン茶や緑茶など、カフェインが入っているドリンクは避けたほうがいいですか?

豪太さん ウーロン茶や緑茶でも悪くはないのですが、カフェインには利尿作用があるので、飲みすぎると脱水になる可能性も否めません。ほどほどにしておいた方がいいでしょうね。

 でも実は、その利尿作用が高所でのむくみ防止に役立ったりもするんです。われわれが高い山に登る時は、よく紅茶やコーヒーを持っていって、むくみ防止の為に飲んでいます。この場合の「高所」は、初心者が登るような山ではありませんが…高所で飲むコーヒーは格別においしいです。

山登りの栄養・水分補給のコツ
  1. 計算式を参考に、出発前、および登山中に必要なカロリーをしっかり摂る
  2. 水分補給はスポーツドリンクがおすすめ。おすすめのおやつはバナナ
  3. 途中の水場を調べ、そこでも飲み物を調達するよう計画を。往復分をリュックに入れる必要がなくなり、体力の消耗を防げる

 次回は、登山準備編ということで、速筋を鍛える筋トレと、「三浦豪太流・三種の神器」をご紹介しましょう(2015年9月18日公開予定「簡単な筋トレで速筋を鍛えて、『山下り』に備えよう」)。

三浦豪太さん
プロスキーヤー、冒険家、博士(医学)
三浦豪太さん 1969年、神奈川県鎌倉市生まれ。米国ユタ大学卒業。フリースタイルスキーのモーグル日本代表として94年リレハンメル五輪、98年の長野五輪に出場。現在は解説者としても活躍し、2014年ソチ五輪では名解説が話題に。2013年、父・三浦雄一郎氏の世界最高齢(80歳)でのエベレスト登頂に同行し、親子同時登頂を果たした。現在は順天堂大学医学部非常勤准教授として加齢制御(アンチエイジング)を専門に研究する傍ら、幅広い年齢層の人々やアスリートに向けた、トレーニングやアウトドアプログラムを手掛ける。日本経済新聞の夕刊コラム「三浦豪太 探検学校」でもおなじみ。

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