毎日の晩酌が最大の楽しみという人も多いだろう。肉や揚げ物が好きだから減量はムリ…というあなたに朗報! お酒や脂っこいものをとってもOKのダイエット法がありました。その名は『ゆるやかローカーボ』。炭水化物を制限する分、最も増やしたいのが意外にも脂肪。「脂肪は味方」と認識を新ためることから始めよう! 動脈硬化やがんのリスクを高める心配がない植物性脂肪をたっぷりとるのがコツ。コンビニやスーパーの総菜をちょっぴりアレンジするだけでOK。お酒を飲んでもやせられるつまみを、レシピとともにご紹介する。
「脂肪=悪」の概念を捨てよ! 植物性脂肪で腹持ちアップ
F:「脂肪-Fat-」
従来のダイエットでは脂肪は敵だとされているが、炭水化物制限ダイエットでは脂肪を制限しない。
「脂肪を上手にとると空腹感が抑えられます。しかし、脂肪を多くとることは意外に難しく、かなり意識しないととれません。まず、脂肪=悪という概念を捨てることです」と灰本クリニックの灰本元院長。植物油、種実、魚の油などをたっぷりとることがお薦めだという。
「オリーブ油や菜種油は酸化しにくく、魚油にはコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。良い油は生活習慣病予防にもお薦め」(管理栄養士で料理家の金丸絵里加さん)
意識してとりたい良質の油
植物油
オリーブ油、菜種油、ゴマ油、エゴマ油などの植物油を意識してとろう。サラダや刺し身にかけたり、煮物ではなく、炒め物や揚げ物にするなど調理も工夫を。
種実類
ゴマ、アーモンド、クルミから精製された油は、あえ衣や揚げ衣、トッピングなどに。濃厚な味わいを生かすと調味料を控えても物足りなさを感じさせないので、減塩にも役立つ。
魚
n-3系脂肪酸である魚油には血液をサラサラにする働きが期待できる。酸化しやすい油なので、抗酸化物質が豊富な緑黄色野菜などを組み合わせると良い。
とり過ぎに注意したい食品
赤い色の肉とその加工品

動物性脂肪のとりすぎは生活習慣病のもとのもとといわれてきたが、「最近の研究では、動物性脂肪は脳血管障害を減らし、心筋梗塞のリスクを増やさないことがわかってきました。一方、赤い色の肉(牛、豚、羊)とその加工品は、がん死を含む総死亡リスクを上げることが明らかになっています」(灰本院長)。
つまり、脂肪は目の敵にしなくてもよいが、赤肉のとりすぎには注意、というのが最先端の知識だ。
