日経グッデイ

「日経Goodayウォーキング実践コンペ」連動企画

筋力・免疫力アップには「インターバル速歩+牛乳」

ダイエット効果の高いウォーキング・タイムは?

 氏家裕子=ライター、稲川哲浩=日経Gooday

日経Goodayは、9月5日から10月30日にかけて、読者の方々100名にご参加いただくウォーキング実践コンペを開催しています。この連動企画では、日々のウォーキングの達成度(歩行距離、早歩き歩数、階段登り歩数)などをランキング形式で毎週ご紹介するとともに、ウォーキングのメソッドやQ&Aもお伝えしていきます。コンペ参加者はもちろん、読者の方々にも意欲的にウォーキングに取り組んでいただき、ダイエットや生活習慣病の予防など健康増進のお手伝いをしたいと考えています。

 東京では大通りを歩いていると、イチョウ並木の落ち葉や銀杏(ぎんなん)の香りが気になるようになってきました。晩秋の気配を感じ始めたところで、9月5日に始まった日経Goodayの読者100人が参加する「ウォーキング実践コンペ」(最終ページ参照)は、いよいよ本日が最終日となりました。歩行距離や階段歩数などに関するデータ集計は7週間目までが終わりました(ランキング表は4ページに掲載しています)。

体調、睡眠の改善を実感する参加者が30名に

 ウォーキングコンペを7週間終えた今回は、「体調が良かった」(回答者数37人)「快眠が得られた(同31人)」「脚力がついてきた(同28人)」といった効果を感じる参加者が多く、健康改善というウォーキングの大切な目標に3分の1以上の参加者が到達したようです。

ウォーキング実践コンペの参加者に聞いた7週間目の効果
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「体調が良かった」「快眠が得られた」「脚力がついてきた」などの回答が多く寄せられた。(回答者数は80名/複数回答)

 体調の改善について、例えば44歳の男性からは「快食快便が継続」、35歳の女性からは「代謝がよくなって汗をかきやすくなった」といったコメントを頂きました。睡眠については、51歳の女性から「夜中に何度も起きていたのが、1度起きるくらいまで熟睡できるようになった」といった喜びの声も届いています。「ハイキングのお誘いに積極的に参加するようになりました」というコメントを寄せてくれた50歳の女性のように、体調が良くなってくると、休日のレジャーもますます充実してくるのではないでしょうか。

 今回のコンペ連動企画では、ウォーキングによる脚の筋力向上が、最終的には様々な健康改善につながることを調査した、信州大学の能勢博教授の研究を紹介します。

インターバル速歩後の牛乳摂取で筋力向上率は倍以上に

 ややきついと感じるくらいの3分間の早歩きと、3分間のゆっくり歩きを交互に繰り返すインターバル速歩を継続することで、コンペ参加者の皆さんが「脚力強化」「快眠」「体調改善」などの効果を実感されています。脚力の向上は脚の筋肉量の増加がもたらすものですが、本企画の2回目記事「インターバル速歩で肥満解消、筋力アップ、血圧低下」では、インターバル速歩の後でコップ1杯の牛乳を飲むと筋肉量が増えやすいとお伝えしました。

 では、牛乳を飲むのと飲まないのとでは、どれほどの違いがあるのでしょうか?

 インターバル速歩を考案した信州大学の能勢教授は、インターバル速歩を5カ月間実施して筋力がある程度高まった中高年女性を対象に、インターバル速歩後30分以内にコップ1杯の牛乳を飲むグループと飲まないグループに分けて、さらに5カ月間のインターバル速歩を行う実験を実施しました。すると、牛乳を飲まないグループの大腿筋の筋力向上率が約7%だったのに対して、牛乳を飲んだグループは筋力が約16%向上したのです。

インターバル速歩の後に牛乳を飲む効果
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牛乳を飲まないグループの大腿筋の筋力向上率が約7%だったのに対して、牛乳を飲んだグループは筋力が約16%向上した。(Okazaki K.et al:Scand.J.Med.Sci.Sports,23:e286-e292,2013を基に能勢教授が作成)

 「ややきついと感じる運動の直後は、傷んだ筋肉組織を修復、強化するために、体がタンパク質と糖質を最も欲しているタイミング。そこで乳製品を摂取することによって、筋肉の修復、強化が効率的に進んだ結果と見ています」(能勢教授)。

「インターバル速歩+牛乳」は寒さ、暑さにも強くなる

 筋肉量が増えれば、寒さに強く、風邪をひきにくい体質になります。「筋肉量が増えると、基礎代謝量が上昇するので、体温が上がって、冬の寒さを感じにくくなります」と能勢教授。さらに、体温の上昇は風邪のウイルスの増殖を抑えるなど、免疫機能を向上させる働きがあることも分かっています。

 また、牛乳には、血液量を増やす効果があります。牛乳に含まれるタンパク質が、体内の水を血液中に集める働きを持つアルブミンという物質を作り、その結果として血液量が増えるのです。インターバル速歩後に牛乳を飲むと、血液量が増えることにより、皮膚の血管が拡張しやすくなり、汗をかきやすい体になるそうです。「20代は1週間ほど、60代以上は8週間ほど“インターバル速歩+牛乳”を続けると、20代、60代それぞれにおいて、皮膚血管の拡張のしやすさが54%、80%、汗のかきやすさが40%、18%向上するという実験結果があります」(能勢教授)。こうした効果によって暑さに強い体になるのです。

 健康面に対するインターバル速歩の効果についてはこれまでも度々触れてきましたが、その効果をさらにアップさせるためにも、「速歩+牛乳」をぜひ実践してみてください。

教えて! 勅使川原さん

Q  ウォーキングするのによい時間帯は?

 体重を減らしたいという人は、朝のウォーキングがおススメです。起きてから、朝食を食べずに空腹の状態で歩くと、体に蓄積された脂肪が燃焼しやすいので、ダイエットに効果的とされています。1万歩ほど歩くと、その運動後は半日ほど脂肪が燃焼し続けるそうです。

 ウォーキングの前に全くなにも食べないのではなく、温かいスープなどを2~3口飲んでから出かけるといいでしょう。体が温まると代謝がアップし、ウォーキングの脂肪燃焼の効果をさらに高めてくれます。

 朝でなくても食後2時間以上をおいて、空腹時のウォーキングを週に3回続けると、みるみる体重が減ってきますよ。

 平日働いている場合、朝のウォーキングは難しいという人もいると思います。その場合は、ランチタイム前の空腹時を活用して10~15分歩いてもいいです。毎日続ければ1週間で1時間近く歩いたことになります。仕事の合間の休憩時間などに運動をはさめば、気分転換や脳のリフレッシュにもつながるでしょう。

 また、夕方の16~18時も、体がほぐれて温まっているため怪我をしにくく、ウォーキングに適したタイミングです。仕事からの帰宅時や買い物の際に、ダラダラ歩くのではなく、コンペ連動企画の第1回記事「やせられる歩き方のポイントは「呼吸」「骨盤」「肩甲骨」にあった」で紹介した、正しいウォーキングを心がけるだけでもちょっとしたエクササイズになります。

 夜のウォーキングについては、夕食直後の満腹時は避けてください。満腹時は、食べたものを胃が消費している状態。そのときに運動をすると胃の機能が鈍り、消化不良を起こす原因となります。また、20時以降の遅い時刻のウォーキングは、体を興奮状態にして、かえって眠れなくなってしまうことがありますので注意してください。

回答:勅使川原 郁恵(てしがわら いくえ)さん
ウォーキングキャスター・元ショートトラックスピードスケート五輪日本代表

第7週のウォーキングランキング、コンペ開始時より体脂肪ダウンは21名

 7週目までのウォーキングによる歩行距離の累計ランキングを見ると、1位の方はついに700km台に到達し、2~4位の方は600km台に達しています。ただし、体重減少度にのランキングを見ると、コンペ開始時と比べて体重が減った方が43人となり、50人だった先週より減ってしまったのは残念でした。

 ただし、体脂肪率の減少度によるランキング(回答者数は48名)を見ると、コンペ開始時より減った方が21名います。体重に大きな変化はなくとも、筋肉質で体脂肪の少ない体に変化しつつある参加者の方も少なからずいるのではないでしょうか。

 一方、今週の記事で触れた血圧値の変化を見ると、最大血圧が減った方が9人、最小血圧が減った方が7人います。50歳の男性からは、「体重や体脂肪率はあまり変わっていないのですが、血圧が下がってきました。気温の変化もあるかとは思うのですが、ウオーキングの効果も現れてきたのだと思います」といったコメントを頂きました。

 なお、以下のランキング表では、

A欄=歩数、歩行距離、早歩き歩数、早歩き時間、階段登り歩数の各累計値
B欄=体重、体脂肪率、最大血圧、最小血圧、血糖値に関する初期値(コンペ参加時に申告していただいた数値)からの増減

を表示することができます。これにより、A欄とB欄の相関性をみられるようにしています。

A欄に表示する項目は以下から選択できます(クリックするとデータが表示されます)。

B欄に表示する項目は以下から選択できます(クリックするとデータが表示されます)。

 項目ボタンを押すごとに降順、昇順が切り替わります。また、表の下にある選択欄を使っていただければ、年齢・性別・職種・役職などの条件で、表示する参加者の絞り込みも行えます。

ランキング表

 以下の年代から役職までの項目により、ランキング表で表示する参加者の絞込みができます(1つの項目だけ選択できます)

年齢
性別
住所
職種
役職

ランキング表の表示行数

行まで表示

コンペ7週目の「ピッタリ賞」「ニアピン賞」は?

 コンペ7週目の勅使川原郁恵さんの累計歩数は「105964歩」でした。
今回の「ニアピン賞」の当選者は以下の3名様です。
残念ながら「ピッタリ賞」の該当者はいませんでした。

・全速力さん(108073歩)
・来年こそ枝豆さん(100836歩)
・いくらさん(115079歩)

 ニアピン賞の当選者の方々には、勅使川原さんオススメの吸水性に優れる今治ハンカチタオルを贈呈致します。

 なお、ニアピン賞の当選基準は、勅使川原さんの歩数に近い3名様となります。

コンペ7週目の「参加者の声」
50歳の誕生日プレゼントは「入社当時の体重」!

 軽い気持ちで応募して、せっかく当選したのだからと、50歳に向けて取り組んできましたが、とうとうその50歳に到達しました。体重を若いころの水準まで戻せるかと挑戦し、入社当時の体重に戻すことができました(体型まで同じとは言えませんが)。50歳の誕生日前という、私にとってはこの上ないタイミングで講習会とコンペを実施していただき、腕を大きく振る速歩を勅使川原先生たちから直接教えていただいたこと、歩数計の階段登り歩数による意識づけがこの結果につながったと思います。ありがとうございました。50歳になった最終週もしっかり頑張りますね。(東京都・50歳・男性:ケンケン)

歩き姿を褒められて絶好調!

 朝、近所の公園でウォーキングをしていると、小柄なおばあさんがピッタリとついてきました。おばあさんに抜かされてなるものかと、さらにピッチを上げて速歩きを5分ほど続け、横断歩道で一休み。すると背後から、「腕を大きく振って歩いているのがかっこいいよ」「マネして一緒に歩いてみたら背中に効くね」と褒められてモチベーションアップ! 色が浅黒く、やや背中が丸くなっているおばあさんですが、農作業で鍛えたであろう足腰はすごい。こっちは息が上がってアップアップだったのに恐れ入りました。おばあさんもウォーキングを始めると言うので、「腕を大きく回してから始めるといいですよ」とアドバイスしてあげました。(千葉県・47歳・女性:ミーにゃん)

足腰に筋肉がついて周囲からも驚きの声

 ウォーキングのお陰で体が引き締まってきたようで、周りから「痩せた?」と聞かれることが最近多くなりました。健康診断で計測した腹囲は変わらなかったのですが、下半身に成果が出たようです。足腰に筋肉がついてきたと感じています。(福岡県・51歳・男性:セット)

参加者のコメントに共感し「同士だ!」

 毎週、参加者のみなさんの報告を読むと、「やっぱり同志だ!」と思います。「エスカレーターはあえて避ける」「ひと駅くらいは当たり前に歩く」などなど。みなさんと同様、私も歩くことが苦でなくなりました。寒くなりますが、最終週が終わってもウォーキングは続けたいと思っています。(大阪府・44歳・女性:もも)

アップテンポとスローテンポの曲を交互に流さねば

 いつもは好きな音楽を聴きながら歩いていますが、音楽なしだと速歩き歩数が伸びない気がします。インターバル速歩をしやすいように、アップテンポの曲とスローテンポの曲を交互に入れたプレイリストが必要になりそうです!(大阪府・51歳・男性:ぷくぷくん)

(写真:村田わかな)

勅使川原郁恵(てしがわら いくえ)さん
ウォーキングキャスター
勅使川原郁恵(てしがわら いくえ)さん 1978年生まれ。3歳からスケートを始め、中学2年生でショートトラックスピードスケート五輪強化指定選手となり、1996年世界ジュニア選手権で総合1位。1998年長野五輪、2002年ソルトレイクシティー五輪、2006年トリノ五輪と、オリンピックに3回出場。現役引退後は、スポーツコメンテーターとして活躍。その後は、ウォーキング指導員の資格を取得し、ウォーキングキャスターとしてその魅力を伝える活動をしている。日本ウオーキング協会の親善大使も務めた。
能勢博(のせ ひろし)さん
信州大学大学院医学系研究科 疾患予防医科学系専攻 スポーツ医科学講座 教授
能勢博(のせ ひろし)さん 1979年、京都府立医科大学医学部医学科を卒業後、同大学で助手として第一生理学教室に勤務。85-88年、米Yale大学医学部へ博士研究員として留学。93年、京都府立医科大学で助教授。95年、信州大学医学部附属加齢適応研究センター・スポーツ医学分野 教授。2004年、NPO法人・熟年体育大学リサーチセンターを設立し、理事長に就任。2006-2007年、厚生労働省「運動所要量・運動指針の策定検討会」の委員に就任。主な著書に『「歩き方を変える」だけで10歳若返る』(主婦と生活社)、『「寝たきり」が嫌ならこのウォーキングに変えなさい』(朝日新聞出版)など。
日経Gooday ウォーキング実践コンペ 開催概要
■日程:2015年9月5日(土)~10月30日(金)
■ウォーキングコース:特に指定なし
■歩数などのデータ測定・送信方法:
 日経Goodayが提供した活動量計「HJA-400」(オムロン ヘルスケア製)や参加者が所有する測定機器を使って測った歩数、体重などのデータ(毎週土曜から翌週金曜までの1週間分の累計データ)を、所定のデータ入力フォームを使って、翌土・日曜に送信。
■参加者のランキング情報:
・歩行距離、早歩き時間、階段登り歩数や、体重、体脂肪率、血圧、血糖値といった健康改善度を示す指標などにより順位付けしたランキング表を、毎週公開する記事の中で掲載。
・ランキング表は、年代別、性別、職種別、役職別などによる絞り込みが可能。
■賞品
・皆勤賞:コンペ開催期間の間、週1回(毎週土曜日)のデータ入力を継続できた方には「スマートフォンが使えるウォーキング用手袋」を贈呈。
・精勤賞:コンペ開催期間の間、週1回(毎週土曜日)のデータ入力を6回以上達成できた方には「ウォーキングに最適な5本指ソックス」を贈呈(皆勤賞の方は対象外)。
・ピッタリ賞:本コンペにご参加いただく勅使川原郁恵さんと、当該週の歩数が同じだった方には、勅使川原さんがプロデュースした、吸水性に優れる今治フェイスタオルを贈呈します。
・ニアピン賞:該当週の歩数が、勅使川原郁恵さんの歩数に近い3名様に、勅使川原さんオススメの吸水性に優れる今治ハンカチタオルを贈呈。