安眠体質に変わる!体内リズムを整える10のコツ
夏の快眠術 3
塚越小枝子=フリーライター
体内リズムを整えるコツ(3) 日中は「体をの冷やしすぎ」に注意
夏は外の暑さと冷房の効いた室内との温度差が大きく、自律神経のはたらきが不安定になりやすい。自律神経のバランスが乱れると食欲不振や体調不良を起こしやすく、不眠にもなる。体の冷やし過ぎは体温リズムを妨げるので、日中はなるべく冷やしすぎないよう気を付けよう。特に女性は、男性に比べて筋肉量が少ないため体感温度が違う。冷房対策としてショールや羽織ものを持ち歩こう。冷気は足下にたまりやすいため、冷えが気になる人はオフィスでは靴下や膝掛けを用意するといい。
また、冷たいデザートを食べるときは温かい飲み物を一緒に飲む、冷やし麺を食べるときは味噌汁や温かいスープを組み合わせるなどで冷え過ぎを防ごう。タンパク質は体を温めるので、さっぱりとした麺類にも卵やチーズ、肉類、魚類などをプラスするとよい。
体内リズムを整えるコツ(4) 夕方は体を動かす
深部体温(脳や臓器の温度)のリズムは睡眠の質に深く関係している。体温が高いところから急激に低く下がると深い睡眠が得られるため、夕方に体温を上げれば、その夜の睡眠は充実する。下のグラフにある通り、「16時から20時にかけてが生体リズムの中で体温が上がりやすいときなので、そうしたリズムに合わせて体を動かし、より体温を上げておくのがおすすめ」(中野さん)だ。
「背中に多くある遅筋を動かすと体温が上がりやすい」(中野さん)ので、オフィスではデスクにいながら簡単にできる背伸びなどを。帰宅時は、エスカーレーターなどは使わずにできるだけ階段を歩き、また、いつも使う駅の一つ手前で降りてその分歩いて帰路につくなど、可能な範囲で体を動かすことを意識するといい。
ジムなどで激しい運動をするのであれば、19時までが望ましい。体を動かした疲れがプラスにはたらき、ぐっすり眠ることができる。ただし、21時以降に激しい運動をすると体温が上がってしまい、かえって寝つきにくくなるので要注意だ。
体内リズムを整えるコツ(5) 入浴はぬるめのお湯に10~15分
深部体温を下げ、スムーズに寝つくためには、入浴で体を芯まで温め血管を拡張させ、就寝前に体内の熱を放散させる準備を整えることが大切。夏でもシャワーだけで済まさず湯船にしっかり浸かって温まることが快眠につながる。また、血液循環が良くなり、疲労回復を早めるので夏バテ解消にもなる。
38~40℃のぬるめのお湯に全身浴で10~15分。夏場なら就寝2時間前には上がるようにしよう。