安眠体質に変わる!体内リズムを整える10のコツ
夏の快眠術 3
塚越小枝子=フリーライター
体内リズムを整えるコツ(1) 朝は太陽の光を浴び、体内時計をスイッチオン
朝になるべく太陽の光を浴びることが、睡眠リズムをつくり快眠につながる。朝起きたら、まずカーテンと窓を開け、朝日を全身に浴びよう。「脳が朝を感知する光の量は2500ルクス以上といわれています。一般家庭の照明は500ルクスなので、起きてからずっと室内にだけいると、活動していても体内時計はリセットされないことになります。一方、日中の野外は10万ルクス、曇りでも1万ルクスあり、光は網膜から脳に到達するので、外光の差す明るい窓の方を見るだけでも心がけたほうがよいでしょう」(中野さん)。
起床後2時間の間に、太陽の光をトータルで20分以上浴びることを目標に。歯みがき、身支度、朝食、メール、新聞を読むなどの朝の作業はなるべく窓辺で行い、通勤電車では光があたる窓際を位置取る、地下道より地上を歩くなど、生活動線を工夫しよう。
体内リズムを整えるコツ(2) 朝食は抜かない。トリプトファンをしっかりとる
朝食は抜かずにしっかり食べることが、質の良い睡眠にもつながる。朝、食欲がないという人は、夜遅くに夕食を食べる習慣があることが多いので、夕食を早めにすませる、あるいは軽くすることから始めよう。
メラトニンはセロトニンという神経伝達物質からつくられ、セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸からできている。トリプトファンは体内で生成できず食べ物からとる必要がある。 「朝食を抜いてしまうと、体内リズムが整いにくくなるほか、朝食でトリプトファンの摂取量が多い方が寝起きも寝つきも良いという実験結果もあるので、朝食は抜かず、朝食でもしっかりトリプトファンを摂取しましょう」(中野さん)。
トリプトファンは、卵・肉類・魚介類・大豆製品・乳製品・バナナなどに多く含まれている。ハムエッグにトースト、ご飯に味噌汁と焼き魚などバランスの良い朝食をとれば問題ない。