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狭心症の発作は冬の朝、月曜日に多いって本当?

クイズで学ぶ「狭心症」

 日経Gooday編集部

この記事では、今知っておきたい健康や医療の知識をQ&A形式で紹介します。ぜひ今日からのセルフケアにお役立てください!

「狭心症」に関する問題

【問題】心臓に栄養を送る血管が狭くなり、胸がギューッと締めつけられるような圧迫感に襲われる「狭心症」。この病気の説明として、間違っているものは次のうちどれでしょう?

  • (1)狭心症の発作は冬の朝、月曜日に多い
  • (2)最も多いのは「ちょっとした運動で発作が起こり、安静にしていれば治る」タイプの発作である
  • (3)健康診断で心電図が正常だったら狭心症の心配はない

 正解(間違っている説明)は、(3)健康診断で心電図が正常だったら狭心症の心配はないです。

狭心症の発作は冬の朝、月曜日に多い 心電図での早期発見は困難

 狭心症は、心臓に栄養を送る血管(冠動脈)が狭くなって起こる病気で、その多くは血管が硬くなる動脈硬化をベースに発症します。

 「狭心症の主な症状は、胸が重くギューッと締めつけられるような圧迫感です。胸とは限らず、歯や首・肩(特に左肩)・背中に響くこともあります」。そう話すのは、千葉西総合病院(千葉県松戸市)病院長・心臓病センター長の三角和雄さんです。

年のせいだろう、少し休めば良くなるから大丈夫、と自己判断するのは禁物です。(c)Kladej Voravongsuk-123RF

 「狭心症にはいくつかのタイプがありますが、最も多いのが労作性狭心症といって、普段は何ともないのに、体を動かすと発作が起こり、少し休めば治まるタイプの狭心症です。具体的には、早歩きやジョギング、階段や坂道を上がる、電車に乗ろうとして駆け出す、布団の上げ下げや買い物中に重い荷物を持つ、といった状況下で発作が起こります」(三角さん)。

 運動する時は多くの血液を全身に送らなければなりませんが、この時、ポンプの役割を果たす心臓自身の筋肉も、より多くの血液を必要とします。ところが、冠動脈が狭くなっていると、短時間に大量の血液を供給することができず、心臓が一時的に酸欠状態に陥り、狭心症の発作が起こるのです。

 このほか、安静にしていても起こる安静時狭心症、狭心症発作が頻回に起こり、プラーク(動脈の内側にコレステロールたまってできたコブ)が破裂する一歩手前の状態になっている不安定狭心症などがあります(表1)。

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 狭心症の発作は、特に注意が必要な時間帯や季節があります。「狭心症の発作は月曜日や朝方に多いといわれます。週末ゆったり過ごしている時は体を休める副交感神経が働くのに、仕事が始まる月曜日になると、血圧や心拍数を上げる交感神経へとスイッチが急に切り替わり、バランスが崩れるからです。24時間の時間帯の中では、朝の起床時にも同じことがいえます」と三角さん。また、一般に、気温が低いと血管は収縮して血圧が上がるため、狭くなっている血管にも負担がかかり、狭心症の発作も起こりやすくなります。「狭心症や心筋梗塞の患者さんは、冬になるとおおむね夏の2倍くらいに増加します」(三角さん)。

 狭心症は、健康診断で行う基本的な心電図検査(横たわって安静にした状態で、手足・胸部に電極をつけて心臓の電気的な活動の様子を測定する検査)では早期発見は難しいとされます。「有効なのが心臓CT(冠動脈CT)です。これは、心臓を360度の方向からX線で撮影するCT検査で、得られた画像を3次元に合成し、冠動脈の狭窄や詰まり具合を詳しく把握することができます。高精度の心臓CTを導入している病院はまだ多くないのですが、もし、動脈硬化が心配で心臓ドックを受けようと思ったら、心臓CT検査の有無に注意して施設を選ぶといいでしょう」と三角さんはアドバイスしています。

この記事は、「突然死につながる狭心症・心筋梗塞、動脈硬化がなくても油断は禁物」(田中美香=医療ジャーナリスト)を基に作成しました。
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