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Goodayクイズ

健康診断では見つからない「隠れ貧血」とは?

クイズで学ぶ「鉄欠乏性貧血」

 日経Gooday編集部

 正解は、(2)ウソです。

鉄が不足すると、全身に酸素を運ぶヘモグロビンが減って酸欠状態に

 貧血とは、血液中の赤血球の量や、赤血球中のたんぱく質であるヘモグロビンが不足した状態をいいます。原因はさまざまですが、中でも一番多いのが、鉄が不足することで起こる鉄欠乏性貧血です。

 「ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割を担うたんぱく質で、鉄は材料として使われます。鉄が不足すればヘモグロビンがうまく作られなくなるので、運ばれる酸素が減り、全身の細胞が酸欠になってしまうのです」。ナビタスクリニック新宿院長の濱木珠恵さんはそう解説します。

 鉄不足は、食事からの鉄分摂取が足りない、体が必要とする鉄分量が多い、失う鉄分量が多いなど、さまざまな要因で起こります。成人女性なら月経による出血が大きく影響しますが、男性や閉経後の女性にも鉄欠乏性貧血は見られます。

 鉄欠乏性貧血の主な症状は、だるい、いつも疲れている、すぐに息切れがするなど、ただの疲労のような症状で、貧血だと気がついていない人もたくさんいます(下表)。「重度の鉄欠乏性貧血は生死に関わることもあります。全身に送る酸素量を増やすために、心臓が血液を押し出す回数を増やそうとするので、心臓の負担が増して心不全に至ることもあり得ます。たかが貧血、と軽視しないでほしいと思います」と濱木さん。

[画像のクリックで拡大表示]

「隠れ貧血」はフェリチンを調べれば分かる

 では、健康診断の血液検査で鉄欠乏性貧血かどうかを知るには、どの項目を見ればいいでしょうか。「ヘモグロビンが、男性は13g/dL以下、女性は12g/dL以下ではないか、そしてMCV(*1)が80fL以下ではないかを見ます」(濱木さん)。

 ただし、ヘモグロビンやMCVが基準値であれば鉄欠乏性貧血の心配はないかといえば、そうとは言い切れません。「ヘモグロビンもMCVも正常範囲に収まっているのに、鉄が不足する、『隠れ貧血』の可能性もあります」と濱木さんは指摘します。

 「隠れ貧血」とは、肝臓などにストックされる「貯蔵鉄」が減少している状態のこと。「体内の鉄分の約6割は、赤血球中のヘモグロビンに含まれていますが(血清鉄)、それとは別に、肝臓などにストックされる『貯蔵鉄』というものがあります。血清鉄と貯蔵鉄の関係は、店の財務と似ています。店の日々の売り上げが血清鉄、貯蓄しているお金が貯蔵鉄だと考えてください。店の売り上げが不足して少々赤字になったとき、休業はできないので、通常、貯蓄(貯蔵鉄)を切り崩して日常の営業を続けます。きちんと営業しているようで、実は貯蓄が徐々に減っている、これと同じ状態が隠れ貧血です。血清鉄と貯蔵鉄の両方が減る人もいれば、片方だけ減る人もいて、状況はさまざまです」(濱木さん)。

 貯蔵鉄の減少は、フェリチンというたんぱく質を調べると分かります。その数値が低ければ、貯蔵鉄全体が少なくなっている、隠れ貧血だろうと見当がつきます。「隠れ貧血を放置すると、いよいよ貯蔵鉄が底をついて赤血球も作れなくなってきて、全身の酸欠状態が進んで心臓への負担も増えていきます。疲れやすい、だるいなどの症状に気づいた場合、あるいは健康診断で貧血を指摘された場合は、きちんと医師の診察を受けてください」と濱木さんは呼び掛けています。

この記事は、だるい、息が切れる、疲れがとれない…それは「鉄欠乏性貧血」かも(田中美香=医療ジャーナリスト)を基に作成しました。
*1 MCV:平均赤血球容積。赤血球の大きさを示す指標で、正常値は80~100fL(フェムリットル)。鉄不足になると、赤血球を構成するヘモグロビンが不足するので、赤血球が小型になってしまい、MCV値が80fLを下回る。MCVは医療機関によっては血液検査の結果に表示されないことがある。
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