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Goodayクイズ

巷で言われる「疲労解消法」、正しいものはどれ?

クイズで学ぶ「疲労解消法」

 日経Gooday編集部

 正解は、(5)ぬるめのお風呂に短時間入る です。

スタミナ食、熱いお風呂…間違いだらけの疲労解消法

 世の中には「疲労回復に効果的」とされるさまざまな疲労解消法が存在します。しかし、疲労医学の第一人者で、東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身さんは「一般に『疲労回復効果がある』と思われているものの中には、実は根拠がないばかりか、かえって疲労の悪化につながるものもあるので注意が必要です」と指摘します。

 例えば、「疲れがとれる」と誤解されがちなものには、以下のような疲労対策・解消法が挙げられます。これらの疲労対策・解消法のどんな点に誤解があるのでしょうか。

誤解だらけの疲労解消法

疲れたら栄養ドリンクを飲む

ウナギや焼肉でスタミナをつける

アルコールでストレス発散

仕事が終わった後や休日には必ず運動をする

熱いお風呂に入って疲れをとる

 まずは栄養ドリンク。栄養ドリンクを飲むと得られる、頭がすっきりと冴えたり、やる気が出たりするような感覚は、栄養ドリンクの多くに含まれている微量のカフェインアルコールによるところが大きいと、梶本さんは話します。「カフェインには覚醒作用が、アルコールには気分を高揚させる作用があるものの、疲労回復効果はありません」(梶本さん)

 栄養ドリンクには、ビタミンB類、アミノ酸、タウリン、漢方薬のエキスなどが含まれている場合もありますが、「実際にこれらの成分をとることで疲労が回復することが科学的に実証されているわけではありません」と梶本さんは指摘します。どうしてもがんばらなければいけないときに一時的に疲れをごまかしたり、成分として含まれている栄養を補うことはできるものの、過度な依存は禁物です。

 また、精がつくとされるいわゆるスタミナ食には、ウナギや焼肉など脂っこいものが多く、胃腸に負担がかかって余計に疲れてしまいます。「疲れたときは消化に良いものを食べた方が、内臓が休まり疲労回復の助けになります」(梶本さん)

 次にアルコールです。アルコールには気分を高揚させる作用がありますが、それはあくまで一時的なもの。リラックスした気分にはなれても、疲労を回復することはできません。特に注意したいのが、就寝前の飲酒です。梶本さんは「『お酒を飲むとよく眠れる』という人がいますが、これは大きな間違いです」と警告します。就寝前の飲酒は、疲労の原因である自律神経の中枢を麻痺させて、睡眠のリズムを乱す上に、いびきをかきやすくなることでも眠りの質を悪化させます。たまの飲酒でリラックスしたいときには、「就寝の3時間前までには切り上げるようにするといいでしょう」(梶本さん)

 運動も、疲れているときには逆効果になりかねません。「適度に運動をすることは大切です。ただ、疲れているときまで無理をして運動をする必要はありません。運動のしすぎは自律神経を酷使して活性酸素が大量に発生し、自律神経が消耗して疲労が悪化するばかりか、老化を早めてしまう可能性もあります」(梶本さん)

 誤った疲労解消法の中でも、「熱いお風呂に入ると疲れがとれる」と思っている人は意外と多いようです。熱いお湯につかるとすっきりとした感覚になりますが、これも実は「脳の勘違い」だと梶本さんは話します。「熱いお湯につかるとその刺激が脳に伝わって、βエンドルフィンという快感物質が分泌されます。その作用による爽快感があるだけで、体はむしろ疲れることが分かっています」(梶本さん)

熱いお風呂に入ると爽快感は得られても、体はむしろ疲れることに。(写真=123RF)
熱いお風呂に入ると爽快感は得られても、体はむしろ疲れることに。(写真=123RF)

 とはいえ、入浴の方法次第では、疲労を軽減する効果が期待できると、梶本さんは話します。「39度以下のぬるめのお湯で、心臓の高さくらいまで浸かる10分以内の半身浴なら、副交換神経が優位になって、血流を促すことで、体の疲れがとれやすくなります。また、寝つきをよくして眠りの質を高めるには、就寝の1時間から1.5時間前に入浴を済ませるといいでしょう」(梶本さん)

 梶本さんらの研究によると、疲労回復効果が期待できる成分は、鶏のむね肉やささみなどに多く含まれるイミダゾールジペプチドや、リンゴ、コーヒーなどに含まれるポリフェノール。さらに、レモンや梅干し、黒酢などに含まれるクエン酸も、激しい運動や長時間の仕事などを行ったときの疲労軽減に一定の効果が期待できます。そして何よりも、「疲労を回復させるには質の良い睡眠をとり、疲労の根本的な原因となる『脳の疲れ』を回復させることことが不可欠です」と梶本さんは話しています。

この記事は、間違いだらけの疲労解消法 自律神経をいたわる食事と運動の秘訣とは(田村知子=ライター)を基に作成しました。
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