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Goodayクイズ

長時間移動で怖い「ロングフライト症候群」、効果的な予防策は?

クイズで学ぶ「ロングフライト症候群」

 日経Gooday編集部

 正解は、(3)水分摂取を控える です。

長時間同じ姿勢でいると血液がうっ滞、水分不足でさらに悪化

 ロングフライト症候群は、飛行機などの狭い座席で、長時間同じ姿勢でじっとしていると発症しやすい病気で、エコノミークラス症候群、あるいは旅行者血栓症とも呼ばれます。下肢の深部静脈(足の筋肉より内側にある太い血管)に、血の塊(血栓)ができ、それが血流に乗って肺に飛んで、肺の動脈を詰まらせる病気で、血栓が大きい場合は、肺動脈を完全にふさいでしまい、死につながることもあります。

 もう少し詳しく説明しましょう。下肢の血液は、ふくらはぎなどの足の筋肉を動かすことで、それがポンプの役目を果たして、心臓に戻っていきます。ところが、長時間同じ姿勢で足を動かさないでいると、ポンプ機能が働かず、血流が悪くなって血が固まり、血栓ができてしまいます(この状態を「深部静脈血栓症」と呼びます)。血栓ができてしまうと、立ちあがって動いたときなどに、血栓が血流に乗って肺へ運ばれ、肺の動脈を詰まらせてしまうのです(この状態を「肺血栓塞栓症」と呼びます)。

血栓ができやすい下肢の静脈
下肢で最も血栓ができやすいのは、ふくらはぎにあるヒラメ筋静脈。ただし、血栓は小さいものが多い。一方、太ももにある大腿静脈や下腹部にある腸骨静脈では、ソーセージほどの大きな血栓ができることがあり、肺に達すると心肺停止につながりやすい。
[画像のクリックで拡大表示]

 「とくに、座ったままの姿勢は、下腹部の腸骨静脈などを圧迫するので、血液がうっ滞して、より血栓ができやすくなります」と、心臓血管外科医で北青山Dクリニック院長の阿保義久医師は話します。肥満傾向のある人はロングフライト症候群のリスクが高いといわれますが、これは、座ったときに自身の重みで腸骨静脈が圧迫されやすいためです。

飛行機の中ではできるだけ下肢を動かし、水分摂取を。(C)fred goldstein-123rf

 そうした状態で水分が不足すると、血液が粘り気のある状態になり、ますます血流を悪化させ、血栓もさらにできやすくなってしまいます。飛行機に乗っている間は、トイレに行く回数を減らそうと、水分摂取を控えがちな人も少なくなく、血栓ができやすい環境になってしまっているのです。

 ロングフライト症候群を予防するには、水分をこまめに摂取し、長時間同じ姿勢でいないことが大切です。体を動かしにくい場合には、つま先やかかとの上下運動をしたり、足首を回したり、ふくらはぎや太ももを軽くもんでマッサージしたりするといいでしょう。足全体を締め付けて、ポンプ機能をサポートする弾性ストッキングを履くのも有効です。「医療用でなくても、ある程度の圧力がかかるものであれば予防効果はあります」(阿保医師)。

 また、阿保医師は「腹式呼吸」による深呼吸も勧めています。「深呼吸をしようとすると、背筋を伸ばすなど体勢を変えるきっかけになります。さらに、腹式呼吸では腹筋と横隔膜を使うため、大きな血栓ができやすい下腹部のあたりを刺激することになります。足の運動で運ばれてきた血液を、横隔膜の動きによってさらに引き上げ、血液循環を促すイメージですね」(阿保医師)。

 海外旅行などで長時間のフライトを経験する人が増える季節です。ぜひ、上記の予防策に気を付けて、安全で楽しい旅を!

この記事は、「意外と怖い「エコノミークラス症候群」、その発症メカニズムは?」(執筆:田村知子=フリーランスエディター)を基に作成しました。
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