正解は、(3)てんかん です。

片頭痛の予防的治療は、片頭痛発作を1カ月に4回以上起こす人や、1回の発作が寝込んでしまうほど重症な人、発作に対する不安感や恐怖感が強いために生活に支障を来たしている人、意識障害や手足の麻痺を伴う特殊な片頭痛を持っている人が対象となります。「これ以外でも、片頭痛の特効薬である『トリプタン製剤』の効き目が今一つ感じられない場合は、予防的治療をお勧めしています」と、頭痛診療のエキスパートである東京女子医科大学脳神経外科客員教授の清水俊彦医師は話します。
片頭痛の予防薬としてよく使われるのは、バルプロ酸ナトリウム(商品名:デパケンほか)やクロナゼパム(商品名:ランドセン、リボトリール)、トピラマート(商品名:トピナ)などの抗てんかん薬です。なぜ、てんかんの治療薬を使うことで、片頭痛の発作を予防できるのでしょうか。
片頭痛とてんかんは、全く別の神経疾患ではありますが、「一過性・発作性の脳の病気」という点は共通しています。片頭痛でズキンズキンと脈打つような痛みが起こるのは、頭の中の太い血管が広がって三叉神経を刺激するためですが、てんかんでも発作時に脳血管が拡張することがあるなど、発症のメカニズムには様々な共通性があると考えられています。
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