日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > Goodayクイズ  > 未成年の飲酒、どうしてダメなの?  > 2ページ目
印刷

Goodayクイズ

未成年の飲酒、どうしてダメなの?

クイズで学ぶ「飲酒と健康」

 日経Gooday編集部

 正解(間違っている記述)は、(2)未成年の飲酒は増加傾向にあるです。

未成年の飲酒は脳にダメージが!

未成年に対するアルコールの影響を正しく認識していますか? (c)imtmphoto-123RF

 「お酒は20歳から」――。未成年の飲酒が法律で禁じられていることを知らない人はいないでしょう。なお、2022年4月1日から、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられますが、飲酒は20歳以上というのは変わりません。

 未成年の飲酒は体に悪影響を及ぼします。しかし、具体的にどのような害があるのかをきちんと説明できる人は少ないのではないでしょうか。未成年に対するアルコールの害や未成年の飲酒事情に詳しい久里浜医療センター院長の樋口進さんはこう説明します。

 「未成年者の飲酒はさまざまな弊害があります。特に脳に対する影響が最も研究されています。具体的には、アルコールによる脳の神経細胞の障害作用は、成人よりも未成年者のほうが大きいのです。記憶に関わる海馬に対するダメージは大きく、これによって記憶機能が低下する可能性があります」と樋口さんは話します。

 「大量飲酒をした場合、まったく飲まない未成年と比較して、海馬の容積が明らかに小さいことも分かっています。これはアルコールによって海馬の神経細胞が死に、容積が小さくなったということです」(樋口さん)

未成年の大量飲酒は脳萎縮を起こす
12人の未成年のアルコール使用障害患者(アルコールの飲み方に問題がある人)と24人の健常者で脳の海馬の容積を比較した。その結果、未成年のアルコール使用障害患者の海馬は健常者に比べて小さくなっていた。(Am J Psychiatry. 2000;157(5):737-744.)
[画像のクリックで拡大表示]

 樋口さんは、大人の脳が完成するのは20歳前後なのだと話します。「人間の脳は生後6歳までに大人の大きさの90~95%になります。脳内の細胞の成長のピークは男子が11歳、女子が12歳半ですが、20歳前後まで成長が続き、その後、成熟した脳へと変化していきます」(樋口さん)。

 さらに樋口さんは、未成年の飲酒は、血中アルコール濃度が上がりやすく、急性アルコール中毒のリスクが高まると警告します。

 「人間の未成年者に飲酒させることはできないため、人間を対象にしたデータはありませんが、動物を対象にした研究が多数あります。未成年に相当するラットと成人に該当するラットに同量のアルコールを投与して比較した研究では、未成年のラットは成人のラットより、血中アルコール濃度、脳内アルコール濃度が高くなり、アルコールの分解速度が遅いという結果になりました(Alcohol Clin Exp Res. 1987;11(3):281-286.)。人間においても同様の傾向になると推測されます」(樋口さん)

 また一般的に「飲酒経験がないほど、脳が敏感に反応し、酔いの程度が強くなる」と樋口さん。自分の適量すら分からない未成年は、酒のやめ時を知りません。急性アルコール中毒になるリスクは大いにあるのです。

飲酒
キーワード一覧へ

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「中途覚醒が多く寝た気がしない」 中高年の睡眠の悩み解消術

    「睡眠の途中で何度も目を覚まし、眠った気がしない」「早朝に目覚めてしまい、その後なかなか寝付けない」――。歳をとるにつれ、そんな「中途覚醒」「早朝覚醒」に悩まされるようになったという人も多いだろう。なぜ中途覚醒は起きるのか。中途覚醒を解消して、若い頃のような「熟睡」を手に入れることはできるのか。このテーマ別特集では、中途覚醒の原因と、それを解消するための対策を一挙紹介していく。

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.