正解は、(2)遺伝子 です。
顔が赤くなる原因はアセトアルデヒド

みなさんもご存じのように、お酒を飲んで赤くなる人と、赤くならない人がいます。そもそも、なぜお酒を飲むと赤くなるのでしょうか? そして赤くなる人とそうでない人の違いはどこにあるのでしょうか?
「お酒を飲んで顔が赤くなり、さらには血圧が上がったり、冷や汗をかく、動悸がするなど、複合的な症状を『フラッシャー』と呼びます。顔が赤くなるのは、体内でアルコールが代謝される際に発生するアセトアルデヒドの毒性が大きな原因です」。成増厚生病院 東京アルコール医療総合センターでセンター長をつとめる垣渕洋一さんはこう説明します。
「アセトアルデヒドの作用で、顔などの毛細血管が拡張されることで顔などが赤くなります。アセトアルデヒドは交感神経の刺激作用がとても強力で、これにより脈拍が上がり、その結果として、血圧が上がり、冷や汗が出る、筋肉が緊張するなどの症状が引き起こされます。さらにアルコール本来が持つ血流を促す作用も手伝って、顔の赤さが助長されるというわけです」(垣渕さん)
体内に入ったアルコールの約9割は肝臓で代謝されます。その際、アルコール脱水素酵素によって、アルコール(エタノール)はアセトアルデヒドに分解されます。その後、「アセトアルデヒド脱水素酵素』(英語の略称はALDHで、1・2・3の3つの型がある)により、アセトアルデヒドは無毒な酢酸になり、肝臓から排出されます。