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Goodayクイズ

透析を招く病気、最も多いものはどれ?

クイズで学ぶ「慢性腎臓病と透析治療」

 日経Gooday編集部

 正解は、(1)糖尿病が原因で生じる、糖尿病性腎症 です。

透析を受ける患者は年々増加、全国に約34万人

 腎臓は、血液中の老廃物をろ過して尿から出したり、体内の電解質バランスや血圧を調整するなど、体の恒常性を維持するさまざまな機能を持つ重要な臓器です。慢性腎臓病は、これら腎臓の機能がゆっくりと低下していく病気の総称です。「日本の慢性腎臓病の患者数は1330万人とされ、これは成人の8人に1人に該当する、大変な数です」と、東京逓信病院腎臓内科主任医長の高野秀樹氏は話します。

 慢性腎臓病は多くの場合、無症状のままゆっくり進行します。腎臓は一旦障害を受けると元に戻すのは非常に難しいため、発見が遅れるなどして腎機能の低下が進むと、やがて末期腎不全の状態となり、血液を人工的に浄化する透析療法なしでは生命を維持できなくなってしまいます。この透析を受ける患者は年々増えており、全国で約34万人に上ります(2018年末時点)。

透析を導入する原因の1位は糖尿病

 透析治療を導入することになった患者の原因疾患の内訳をみてみると、以前は慢性糸球体腎炎(IgA腎症など)という、糸球体に炎症を起こす病気が原因の大半を占めていましたが、ここ20年ほどで糖尿病と入れ替わりました(下図)。今、最も多いのは、糖尿病の合併症として起こる糖尿病性腎症です。

出典:日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」(2018年12月31日現在)
出典:日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況」(2018年12月31日現在)
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 腎硬化症も増加しています。「腎硬化症とは、動脈硬化で腎臓が硬く小さくなり、腎機能に異常をきたすものをいいます。原因は加齢などによる高血圧で、腎機能が落ちると、さらに血管も硬くなっていきます。太い血管は少々の動脈硬化ですぐには詰まりませんが、細い血管は容易に詰まります。腎臓は細い血管の集合体なので、少しの動脈硬化も命取りなのです」(高野氏)。そのほか、脂質異常(高コレステロールや高中性脂肪など)や高尿酸血症喫煙など、さまざまな要因が慢性腎臓病に絡んでいます。

 腎臓の機能は加齢とともに衰えるため、長生きするほど慢性腎臓病になるリスクが高まります。健診で引っかかったら早く受診し、対処することが大事です。

背景にある病気を改善させることで、腎機能の低下を抑える

 慢性腎臓病の治療は、ベースにある病気を改善させることによって、腎臓の負担を減らすことが原則となります。「例えば、高血圧の人が降圧薬を使うと、血圧が下がるだけでなく、尿たんぱくが減る効果も得られます。腎臓は血管の塊なので、血圧を下げるだけでも負担が軽くなるのです。血糖値や尿酸値、脂質(コレステロール、中性脂肪など)の値が高い人も、同様に良好な状態にコントロールします」(高野氏)。食事では、重症度に応じて塩分、カリウム、リン、たんぱく質の制限が必要となります。

 ただし、進行してしまうと治療は困難になるため、早めに治療することが大切です。

血液透析を受ける患者は通常週3回通院し、1回につき約4時間かけて血液を浄化する(写真はイメージです)。(C) Tyler Olson-123RF
血液透析を受ける患者は通常週3回通院し、1回につき約4時間かけて血液を浄化する(写真はイメージです)。(C) Tyler Olson-123RF

 現在、日本の透析の9割以上を占める血液透析は、血液を体外に取り出しポンプで循環させて、フィルター(ダイアライザー)を通して、毒素と余分な水分を除去する方法です。通常は週3回通院し、1回約4時間かけて治療を受けます。

 「透析の技術が大きく進歩した今、ある程度の自己管理ができれば、腎不全が直接の原因で亡くなる人は少なくなっています。しかし、透析は腎臓の機能を代行するだけで、腎臓病を治す治療ではありません。腎臓病そのものは進行するので、腎臓病で亡くならないとしても、心臓や血管の病気を起こすリスクは高い状態にあります。透析や腎移植が必要となる前に、慢性腎臓病のベースとなる、生活習慣病などの病気を改善してほしいと思います」と高野氏は呼びかけています。

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