正解は、(2)ウソ です。

スマホ老眼とは、スマホやタブレット端末などをよく使う人にみられる、老眼のような症状のことです。ただし、老眼では手元の文字など近くのものが見えにくくなるのに対し、スマホ老眼で感じる目の不調は「遠くのものが見えにくい」というもの。正反対の症状に思えますが、どちらも「目のピント調節機能の異常」によって起こります。
ピント調節には、レンズの役割を果たす水晶体と、レンズの厚みを変える毛様体筋(もうようたいきん)という筋肉が関係しています。手元などの近くを見るときは、水晶体を厚くさせるため毛様体筋は縮みます。そのため、スマホを長時間使用し続けると、毛様体筋は縮みっぱなし(緊張状態)になり、すぐに緩まなくなってしまいます。この状態で遠くを見ると、水晶体が厚いまま(近くを見る時の状態のまま)となってピントが合わず、ぼんやりと見えてしまうのです。
「スマホ老眼は、医学用語では『仮性近視』のこと。スマホの長時間使用で起こる仮性近視を私は“仮性老眼”と呼んでいます」。パソコン・スマホ時代のアイケアに詳しいあまきクリニック(東京都港区)院長の味木(あまき)幸医師はこう話します。この“仮性老眼”が長く続くと、老眼ではなく、近視化する傾向にあるそうです。「人の体は、与えられた環境に順応するようにできています。近くに焦点が合いやすいように、眼球を変化させて対応しようとするのです」(味木医師)。スマホ老眼は、放置したら老眼になるのかと思いきや、近視化するとは驚きですね。
さらに詳しい解説はこちら。
◆ビジネスパーソンは目が命
スマホ老眼は「近くが見える老眼」だ!