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強いお酒ほど食道がんのリスクが上がる?

クイズで学ぶ「飲酒と食道がん」

 日経Gooday編集部

この記事では、今知っておきたい健康や医療の知識をQ&A形式で紹介します。ぜひ今日からのセルフケアにお役立てください!

「飲酒と食道がん」に関する問題

【問題】強いお酒ほど食道がんのリスクが上がる。ホント? ウソ?

  • (1)ホント
  • (2)ウソ

 正解は、(1)ホントです。

食道がんの最大の原因は「飲酒」だった!

写真はイメージ (c)Donato Fiorentino-123RF

 アルコール度数の高いウイスキーやウオッカをストレートで飲むと、チリチリっと焼けるような刺激があります。その刺激が、食道に何か影響を及ぼすのではないか、と心配に思う人もいるでしょう。

 消化器内視鏡診断・治療のプロフェッショナルで、食道がんに詳しい昭和大学江東豊洲病院消化器センター長・教授の井上晴洋さんは、「飲酒をする方の食道がんの罹患リスクは圧倒的に多いですね。日本人が食道がんになる最大の原因はアルコールです」と言います。

 国立がん研究センターでは、日本人を対象とした、がんと生活習慣との関係を評価しており、その食道がんの項目を見ると、飲酒のリスクは喫煙と並んで「確実」で、熱い飲食物が「ほぼ確実」となっています。

国立がん研究センターの「科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究」の「エビデンスの評価」の一部。(国立がん研究センターのホームページより一部抜粋)
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 「食道がんを誘引する原因は『粘膜のやけど』です。お酒の場合はエタノール(アルコール)によって、粘膜の炎症、つまり“化学的なやけど”が起こっているのです。ウイスキーやウオッカなど高濃度のアルコールをストレートで飲んだ際、喉がチリチリっと焼けるような感じがする。それこそが粘膜の炎症なのです」(井上さん)

 アルコール度数の高いお酒をストレートで飲むと、粘膜がやけどしやすいので注意が必要です。

 「ウイスキーやウオッカのように、アルコール度数が40度以上あるお酒を好んで飲む方は『頸部食道がん』といって、食道の入り口近くにがんができやすい傾向にあります」(井上さん)

 さらに、食道がんのリスクを下げるためには、飲酒量を見直し、適量(純アルコール換算で20g=日本酒換算で1合)を守ることに加え、水分の摂取も重要なポイントだと井上さんは話す。「お酒を飲む際は必ず水を飲むよう心がけてください。水によって、アルコールによる食道への刺激を緩和し、カラダの中のアルコールを希釈することが大事です。また、アルコール摂取により脱水が進みますので、水分を補給する必要があります」(井上さん)

 お酒が好きで、飲酒の機会が多いという人は、食道がんのリスクを考え、飲み方を工夫して、かしこくお酒と付き合いましょう。

この記事は、【チリチリ…高アルコール酒による喉の刺激を求める人の末路は?(葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト)を基に作成しました。
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