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Goodayクイズ

怖い病気につながる中性脂肪! 減らすために知っておくべきことは?

クイズで学ぶ「中性脂肪」

 日経Gooday編集部

 正解(間違っている記述)は、(2)中性脂肪が高くなると血管の壁に中性脂肪がこびりつくです。

 中性脂肪は健康診断でもおなじみの項目です。読者の中にも、健康診断の結果を見て、「また中性脂肪が引っかかった」とぼやく人は少なからずいるでしょう。血液中の中性脂肪が150mg/dLを超えると、脂質異常症の1つ、「高中性脂肪血症(高トリグリセライド血症)」と見なされます。中性脂肪が上がると、動脈硬化が進み、心筋梗塞などを起こしやすくなります

40代後半男性の健診結果の例。中性脂肪が150mg/dLを超えると、脂質異常症の1つ「高中性脂肪血症」と見なされる。

 脂質異常症はサイレントキラーと呼ばれる通り、異常値になっても症状はありません。痛くもかゆくもないからと放置しておくと、突然死に至ることもあります。さらに、中性脂肪値が非常に高くなると急性膵炎のリスクも高まります

 中性脂肪の値は、食事に加えて、お酒や甘いものの過剰摂取、運動不足のせいで高くなる傾向があることが知られていますが、実は誤解も少なくありません。その1つが、「中性脂肪が増えると、血管の壁にこびりついて血管を塞ぐ」というものです。確かに、中性脂肪が増えると、フライパンに油がこびりつくように、血管の内壁にこびりつくのでは…と思いがちです。しかし、脂質異常症の専門家・帝京大学名誉教授の寺本民生さんは、それは誤解だと話します。

 「中性脂肪は血管にたまると思っている人が多いのですが、それは間違いです。血管にこびりついて動脈硬化の直接の原因になるのはコレステロールであって、中性脂肪ではありません」(寺本さん)

 コレステロールと同じ脂質の仲間であっても、中性脂肪は血管壁にこびりつきません。血管の内壁にできるプラーク(粥腫)のもとになるのはコレステロールです。

 では、中性脂肪の値が高くなっても動脈硬化を起こさないかというと、そうではありません。中性脂肪の数値が上がると動脈硬化が進み、心筋梗塞を起こしやすくなることは、数々の研究から明らかになっています(下図)。

中性脂肪84mg/dL未満を1としたときの相対的なリスクを表したもの。中性脂肪は血管にたまらずして、間接的に動脈硬化を招き、心筋梗塞のリスクを高めていく。(Iso H, et al. Am J Epidemiol 2001; 153: 490-9.)
[画像のクリックで拡大表示]

 「中性脂肪は体内で燃えたり、皮下脂肪・内臓脂肪に蓄積されたりするので、動脈壁にたまることはありません。しかし、中性脂肪は、動脈硬化の主犯である超悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らすように働く性質があります。つまり、中性脂肪は間接的に動脈硬化を進め、心筋梗塞の発症リスクを高めるのです。中性脂肪は、コレステロールの『共犯者』といってもいいでしょう」(寺本さん)

中性脂肪対策は意外と単純! 運動で燃焼すれば減らせる

 高中性脂肪血症は、動脈硬化を進行させ、脂肪肝や急性膵炎のリスクを高めてしまう、放置してはならない要素です。何とか、中性脂肪を減らし、あらゆる病気の芽を摘みたいところです。

 「中性脂肪を下げるなんて、相当強い意志や努力が必要では…」とひるんでしまう人もいるかもしれませんが、寺本さんは「それは逆です。むしろ、中性脂肪は下げやすいのが特徴です」と声を大にして話します。

 「同じ脂質の仲間でも、コレステロールは体の中で分解できないため、下げるのはなかなか難しいところがありますが、中性脂肪はその反対です。中性脂肪は体内で分解されてエネルギー源となります。努力すればきちんとコントロールできます」(寺本さん)

 中性脂肪を減らすうえで、対策の両輪となるのが運動と食事です。もちろん両方とも重要ですが、寺本さんは「まず運動から取り組んでほしい」と話します。中性脂肪に最も効くのはウォーキングなどの有酸素運動です。理想は「有酸素運動と、筋トレ、ストレッチの3タイプの運動を組み合わせること」と寺本さん。「継続」することを第1に、無理せず長く続けていきましょう。

この記事は、「怖い病気の陰に中性脂肪! 実はコレステロールと違って下げやすい」(執筆:田中美香=医療ジャーナリスト)を基に作成しました。
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