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Goodayクイズ

一刻を争う「急性大動脈解離」、リスクを下げるにはどうすればいい?

クイズで学ぶ「急性大動脈解離」

 日経Gooday編集部

 正解(急性大動脈解離の説明として間違っている記述)は、(3)急性大動脈解離で突然死した人のうち、2~3割が病院到着前に亡くなっている です。急性大動脈解離で突然死した人のうち、実に6割もの人が病院到着前に亡くなっています。

血管の内側が裂け、一刻を争う急性大動脈解離

 大動脈は、心臓から全身に送り出される血液が最初に通る血管で、直径2~3cmと全身の血管のなかで最も太いものです。大動脈は他の動脈と同様、内膜、中膜、外膜の3層構造を作っています。何らかのきっかけで内膜が裂け、中膜に血流が入り込み、大動脈の壁が次々とはがれていくのが急性大動脈解離です。

大動脈解離の仕組み
大動脈の壁の3層のうち、内膜が裂け、中膜に血流が入り込むのが急性大動脈解離。背景には高血圧があると考えられている。
[画像のクリックで拡大表示]

 東京慈恵会医科大学病院 血管外科教授・診療部長の大木隆生さんは、「急性大動脈解離は、健康な人でも何の予兆もなく発症する可能性のある病気。患者の7割で高血圧があることから、予防対策としては、過度に負荷のかからない生活をしつつ、血圧管理をしっかりすることです」と解説します。特に冬の時期は、急激な気温変化、緊張やストレス、そして運動など血圧上昇リスクなどが重なることで、患者数が増える傾向にあります。

 急性大動脈解離は、多くの場合、胸背部の激しい痛みが襲います。救命救急室で患者に「過去にこれ以上、強い痛みを感じたことがありますか?」と尋ねて、「ありません」という答えが返ってきたら、まずは心筋梗塞とともに急性大動脈解離を疑うそうです。

 ただ、なかにはそのような症状を起こさない場合もあります。肩こりや首の痛み程度で、病院を受診しないまま経過することもあり、その場合はやがて慢性大動脈解離という病態に移行します。慢性大動脈解離では、3〜5年という時間をかけて解離性大動脈瘤を作ることがあり、その直径が5.5cmを超えると、大動脈瘤破裂のリスクが高まります。

大動脈解離で突然死した人のうち、6割ほどが病院到着前に亡くなる

 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂)によると、大動脈解離で突然死した人のうち、6割ほどが病院到着前に亡くなっています。大木さんは「症状が背中や腰痛中心の場合、小規模のクリニックを受診しレントゲン検査を受け、特に問題ないと告げられ帰宅した後で、症状が急変することもあるので注意が必要です」と説明します。

 急性大動脈解離は健康な人でも起こりえる病気ですが、発症リスクは年齢とともに高まります。統計上、最も発症リスクが高いのは男女とも60代〜70代とされていますが、原因の特定されていない突然死のなかには、急性大動脈解離が関わっている場合が少なくなく、実数は考えられているより多い可能性もあります。

 また、40代や50代で発症することもまれではなく、「血圧高め」と言われている人は、日頃から血圧管理に気をつけましょう。

(図版制作:増田真一)

この記事は、一刻を争う急性大動脈解離、突然死した6割が病院到着前に死亡(荒川直樹=科学ライター)を基に作成しました。
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