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Goodayクイズ

視界にいつも黒い点が…「飛蚊症」はなぜ起こる?

クイズで学ぶ「飛蚊症」

 日経Gooday編集部

 正解は、(2)「硝子体」が濁るために起こる です。

飛蚊症は、眼球の硝子体の成分が変化して濁ったもの

 黒い点や虫、ごみのようなものが常に視界を飛んでいる…。こうした症状は「飛蚊症」と呼ばれますが、その正体は一体何なのでしょうか。杏林大学医学部付属病院眼科学教室講師の伊東裕二氏は、次のように話します。

 「飛蚊症は、眼球の硝子体(しょうしたい)の成分が変化して濁ったものです。眼球の中でレンズの役割を担うのは、角膜と水晶体です。この2種類のレンズを用いて網膜の中心部にピントを合わせ、その像が投影されることで私たちは物が見えています。一方、眼球の約8割を占める硝子体は、直接『見え方』には関わっていませんが、映像がここを通して投影されるため、硝子体が何らかの原因で濁ると黒い点となって見えるようになります(図1)。硝子体が濁る原因はさまざまで、その多くは加齢によって生じます」

図1 眼球の中央、硝子体が濁ると飛蚊症を自覚する
図1 眼球の中央、硝子体が濁ると飛蚊症を自覚する
飛蚊症は、眼球の大部分を占める硝子体に濁りが生じて起こる。原図(C)Peter Lamb-123RF
[画像のクリックで拡大表示]

 加齢によって生じる飛蚊症は、加齢とともに硝子体が萎縮して網膜からはがれることで、硝子体に濁りが生じ、それが黒い影になって見えるようになります(これを「後部硝子体剥離」といいます)。加齢による飛蚊症は病気ではなく、生理現象なので、基本的には放っておいても問題はありません。ただし、一部の飛蚊症は、治療しなければ視機能が障害されることもある、「病的」な飛蚊症です。

目が刺激を受けやすい格闘技選手やアトピー性皮膚炎の人は要注意

 「病的な飛蚊症は、眼内の出血や、炎症を起こした細胞などが硝子体の中を漂うことで、黒い点やごみのように見えます。突然飛蚊症を感じた人のうち、約1割は網膜に孔が開く『網膜裂孔』を起こしているという報告もあります」と伊東氏は話します。

 「目に何らかの打撲のような刺激を受けやすい人、例えば、格闘技の選手アトピー性皮膚炎の人は注意が必要です。アトピー性皮膚炎がここに入るのは意外かもしれませんが、目の周りがかゆくなると、力を込めてかいたり、中には叩いたりする人もいます。わずかな刺激でも目にとっては慢性的な軽い打撲を受け続けることとなり、網膜に影響を及ぼします。近視が強い人も、網膜が弱い傾向があるので要注意です。近視があると眼球のサイズが少し大きくなり、網膜が引き伸ばされた状態になっています。そのために網膜が薄く、孔が開いたりはがれたりしやすいのです」(伊東氏)。

 このほか、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性のような病気も飛蚊症を起こすことがあります。

表1 飛蚊症が見られる主な病気
表1 飛蚊症が見られる主な病気

 「網膜裂孔から網膜剥離を生じた場合、放置するとどんどん広がっていきます。初めは見え方にあまり影響しませんが、網膜剥離が進行すると視野の異常(網膜剥離に対応した部分が欠けて見える、あるいは暗く見える)や視力低下をきたします。視界に違和感があるとき、あるいは初めて飛蚊症を感じたら、その時点で早めに受診しましょう」と伊東氏はアドバイスしています。

この記事は、飛蚊症は「年のせいだから」放置してもいい?(田中美香=医療ジャーナリスト)を基に作成しました。
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