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Goodayクイズ

「便潜血検査」で見つからない大腸がんの特徴とは?

クイズで学ぶ「大腸がんの早期発見」

 日経Gooday編集部

 正解は、(2)凹んでいるタイプのがん(3)平坦なタイプのがんです。

隆起していない大腸がんは、便潜血検査では見つからない

 健康診断のメニューに組み込まれている便潜血検査は、便の中に混じる血液の有無を調べる検査で、主に大腸がんの早期発見を目的に行われています。便が肛門へと送られる際、ポリープ状に盛り上がった部分があると、そこに便がぶつかって出血し、微量の血液が便の中に混じります。便潜血検査は、そのごくわずかな血液を検出するのです。

 しかし、「便潜血検査がすべての大腸がんに対して万能なわけではありません」と昭和大学横浜市北部病院消化器センター長の工藤進英さんは強調します。大腸がんは形態によっていくつかの種類があり、便潜血検査で陽性となるのは、ポリープ状に盛り上がった「隆起型」だけ。隆起せずに凹んでいる「陥凹(かんおう)型」や、隆起や凹みがない「平坦型」の場合、便は素通りして出血もないため、便潜血検査では陰性となってしまいます。がんが隆起しているかどうか、この違いが、便潜血検査で見つかるかどうかの分かれ道なのです。

[画像のクリックで拡大表示]

 「陥凹型がんは、サイズが小さく、上に盛り上がる代わりに粘膜の下層に潜るように成長するため、見落としやすいことが特徴です。しかも、陥凹型がんは1年で進行がんになるほど進行のスピードが早いがんです。例えるなら、病変発生から末期がんに至るまで、新幹線で行くのが隆起型がん、飛行機で行くのが陥凹型がんのようなものです。たちの悪い陥凹型がんが進行して手遅れになる前に発見し、治療することがとても大切なのです」(工藤さん)

 では、どんな検査なら陥凹型がんが見つかるのでしょうか。「陥凹型がんを見つけるために欠かせないのは、大腸内視鏡検査です」と工藤さんは明言します。

 大腸内視鏡検査を行えば、色調の違いだけでがんを発見できる上、高画質で約100倍に拡大できる拡大内視鏡を使えば、陥凹型がんも高精度に診断することができます。さらに、見つかったポリープが悪性のものかどうかを、その場で判断することも可能です。

 大腸内視鏡検査を受けた人の大腸がんの死亡率は、受けなかった人に比べて約7割も低いという報告もあります(*1)。今や大腸内視鏡検査は、大腸がんを確実に見つけ、早期に治療する必須アイテムといっていいでしょう。「がん年齢である40~50歳になったら、少なくとも1回は大腸内視鏡検査を受けてください」と工藤さんは勧めます。特に早めに検査を受けるべきは、遺伝的な素因がある人です。大腸がんを患った近親者がいれば、大腸がんにかかる可能性が通常よりも高いため、検診を受けるペースを増やすなど、医師と相談するといいでしょう。

この記事は、便検査が見逃す「大腸がん」を超早期に見つけるなら内視鏡!(田中美香=医療ジャーナリスト)を基に作成しました。
*1 Nishihara R, Wu K, Lochhead P, et al. Long-Term Colorectal-Cancer Incidence and Mortality after Lower Endoscopy. N Engl J Med. 2013; 369: 1095-1105.
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