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加齢とともに一番早く衰えるのはどこの筋肉?

クイズで学ぶ「加齢と筋肉」

 日経Gooday編集部

 正解は、(3)下肢の筋肉 です。

最も衰えが早いのは下肢の筋肉、特に大腿四頭筋

 運動機能の面で加齢とともに最も衰えていくのが、下肢の筋肉です。約4000人の日本人を対象に、年齢による筋肉量の変化を調べた研究では、20歳を過ぎると、下肢の筋肉量は、上肢や体幹の筋肉よりも早く、そして大きく減少していくことが分かりました(図)。筋肉の老化は、まず脚から始まるのです。

図 加齢による筋肉の衰え
下肢は上肢や体幹に比べて筋肉の衰えが速い。20歳を過ぎると筋肉量は一気に減少していく。(出典:老年医学. 2010;47:52-57.)
[画像のクリックで拡大表示]

 2012年ロンドンオリンピックなどでチームドクターを務めた、順天堂大学大学院スポーツ医学教授で整形外科医の櫻庭景植さんによると、下肢の中でも、とりわけ筋力の衰えの目安となるのが、前ももに位置する大腿四頭筋。大腿四頭筋の筋肉量は、25歳くらいでピークを迎えた後、加齢により減少し、60歳では25歳時の約60%にまで落ち込みます(*1)。櫻庭さんが行った研究によると、2週間ギプスを巻いて下肢の筋肉を使わないでいると、ハムストリング(ももの裏側の筋肉)の筋力は約14%衰え、大腿四頭筋の筋力は、約20%も落ちていたそうです(*2)。

 「若さというと、肌のシミや小じわなどの外見を気にしがちですが、一番大事なのは“動ける体”であることです。動かないと、加齢とともに筋肉はどんどん衰えます。特に、大腿四頭筋の筋量や筋力は、外見よりもよっぽど若さのバロメーターといえます」と櫻庭さんは話します。

瞬発力をもたらす速筋の方が先に衰える

(©ANTONIO BALAGUER SOLER-123rf)

 一方、筋肉を構成する筋繊維でいうと、一般に、遅筋(長時間、力を維持する持久力にかかわる赤い筋肉)よりも速筋(瞬間的に大きな力を発揮する白い筋肉)の方が衰えやすいといわれています。そのため、年をとると俊敏性が失われ、とっさの動きに対応しづらくなるのです。

 「例えば子どもの運動会で短距離走やリレーに出場したお父さんが、コーナーを曲がる辺りでバタッと転ぶという現象が見られるのは、速筋が持たなくなるからです。“こんなはずじゃなかった”とショックを受けるかもしれませんが、それは明らかに下肢の速筋が衰えている証拠です」(櫻庭さん)

 日頃の階段の上り下りで息切れがするかどうかや、ハーフスクワット(*3)を楽にできるかどうかを試してみるだけでも、自分の今の筋量・筋力の衰えを実感できるでしょう。普段、まったく運動をせず、下肢を中心に筋量・筋力ともに衰えた状態で突然運動をすれば、思わぬトラブルの元になるので要注意です。

 自分の下肢の筋力がどのくらい保たれているのかをチェックする簡単なテストを、以下の記事でご紹介しています。ぜひお試しを!

◆「いきなり運動」が引き起こすトラブルを回避せよ!
若さの目安はシミ・シワよりも「大腿四頭筋」

関連記事
*1 越智隆弘著. 最新整形外科学大系(23)スポーツ傷害. p4-6. 第1版. 中山書店.
*2 櫻庭景植. 運動療法としての筋力トレーニング. 東京都医師会健康スポーツ医学研修会. 6月3日、2007.
*3 ハーフスクワット:フルスクワットの半分程度まで腰を下ろすスクワットのこと

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