正解は、(1)ホント です。
おならのガスの多くは、口から入ったもの

おならの仕組みなどに詳しい広島大学病院感染症科教授の大毛宏喜さんによると、おならは腸の中にたまったガスで、そのガスのほとんどは飲み込んだ空気からできています。100ccの水を飲んだときにどれくらい空気を飲むかというと、実は、水とほぼ同量の空気を飲んでいると考えられるそうです。「人は1日に2Lの水が必要といわれています。2Lの水分をとったのであれば、同じく約2Lの空気を飲み込んでいると考えていいということです」(大毛さん)。食事からとる水分もありますが、食事の際にも空気を飲み込んでいるそうです。
飲み込んだ空気はげっぷなどで出さない限りおならになりますが、私たちは、げっぷとして意識している以外にも、知らず知らずのうちに口から空気を吐き出しているそうです。どういうことか簡単に説明しましょう。
食べ物や飲み物と一緒に飲み込んだ空気は、口から入って食道を通って胃袋に入ります。食道と胃袋のつなぎ目の所には「下部食道括約筋」という筋肉があって、食べたものが簡単には逆流しないよう、ものが入るとき以外はキュッと締まっています。そこが締まっていなかったら、お腹いっぱい食べたら胃の内容物が上がってすぐ吐いてしまうからです。
しかし、この締まりは密封というほどしっかりと締まっているわけではなく、少しずつ空気を逃がしています。それがげっぷになるほどではないにしても、気付かないうちに口から出ているのです。
おならが多い人は口から空気をうまく出せてない?
では、おならが多い人は、口からうまく空気を出せていないということでしょうか。空気を出しやすい人、出しにくい人がいるのでしょうか?
これについて理解するには、食道と胃がどこでつながっているかを知る必要があります。
「食道は、自分から見て胃の右上部からつながっているように描かれますが、もうひとつ知っておくといいことがあります。それは、食道と胃の接合部は、胃の背中側にあるということです」(大毛さん)