日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > 医療・予防  > Goodayクイズ  > タミフル・リレンザ・イナビルの予防投与は誰でも受けられる?  > 2ページ
印刷

Goodayクイズ

タミフル・リレンザ・イナビルの予防投与は誰でも受けられる?

クイズで学ぶ「抗インフルエンザ薬の予防投与」

 日経Gooday編集部

 正解は、(2)同居する家族などがインフルエンザにかかった人(3)インフルエンザにかかると重症化しやすい人です。

インフルエンザに「絶対かかりたくない」時の切り札

 この冬もインフルエンザが猛威を振るっています。インフルエンザの予防にはシーズン前のワクチン接種が第一ですが、残念ながら、ワクチンを打っていても発症を完全に防げるわけではありません。

 入学受験を間近に控えている、大事なプレゼンが迫っているなど、人生の中で「どうしても今だけはインフルエンザにかかりたくない!」という局面は訪れるもの。そんなときに同居する家族がインフルエンザにかかってしまったら、うつるリスクが極めて高くなります。

 そうした緊急事態に検討したいのが抗インフルエンザ薬の予防投与です。

 インフルエンザの治療に使われる抗インフルエンザ薬(ノイラミニダーゼ阻害薬)は4種類。そのうち、点滴薬のラピアクタ(一般名:ペラミビル)を除いた3種類、すなわち、経口薬のタミフル(一般名:オセルタミビル)、吸入薬のリレンザ(一般名:ザナミビル)、吸入薬のイナビル(一般名:ラニナミビル)は、インフルエンザの予防に使うことが認められています。

 抗インフルエンザ薬には、体の中でインフルエンザウイルスが増えるのを抑える作用があります。抗インフルエンザ薬を予防的に使っていると、インフルエンザウイルスに感染しても体の中でウイルスが増えにくくなるため、結果としてインフルエンザの発症を予防できるのです。

 タミフル、リレンザ、イナビルを予防に用いる場合は、いずれも原則として、治療に使う量の半分を、倍の期間使用します。使用期間は薬によって異なり、タミフルは7~10日間、リレンザは10日間、イナビルは1~2日間です(表1)。あくまで予防としての使用ですので、ワクチンと同様、公的医療保険は使えず自費診療の扱いとなります。発症を予防できるのは、服用している期間だけです(イナビルは服用開始から10日間)。

表1 インフルエンザの予防に使える抗インフルエンザ薬と用法・用量、薬剤費
[画像のクリックで拡大表示]

受験生だからという理由で予防投与を受けられる?

 では、冒頭のクイズに戻りましょう。抗インフルエンザ薬の予防投与を受けるには、原則として、(1)家族など同居する人がインフルエンザにかかっていることに加えて、(2)かかった場合に重症になりやすい人であること、具体的には以下のいずれかの条件に当てはまる必要があります。

・65歳以上の高齢者

・気管支喘息など慢性の呼吸器疾患がある

・心不全など慢性の心臓病がある

・糖尿病などの代謝性疾患がある

・腎臓病がある

 では、高齢者ではなく、基礎疾患もないけれど、入試の直前に家族がインフルエンザにかかってしまった…など、上記の条件に当てはまらないケースの場合、予防投与は受けられないのでしょうか。

 この場合は、薬剤の添付文書に記載されていない使い方(適応外処方)となるため、万一、重い副作用が起こっても「医薬品副作用被害救済制度」の対象とはならず、補償が受けられないというデメリットがあります。また、抗インフルエンザ薬を使い過ぎると、薬への耐性を持ったウイルスが出現する恐れがあります。

 このため、個別の事情をどう受け止め、適応外処方の可否を判断するかについては、医師によって考えが異なります。まずはかかりつけの医師に、事情を説明し、相談してはいかがでしょうか。

この記事は、「インフルエンザに『絶対かかりたくない』時の切り札」を基に作成しました。
関連記事

先頭へ

前へ

2/2 page

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 60代以降で急増! 男を悩ませる前立腺の病気

    中高年にさしかかった男性にとって、病気が心配になる臓器の1つが「前立腺」だ。前立腺の病気のツートップ、前立腺肥大症と前立腺がんは、いずれも中高年になると急増する。前立腺肥大症は夜間頻尿などの尿トラブルの原因になり、前立腺がんは、進行が遅くおとなしいがんと思われているが、骨に転移しやすいという特徴があり、怖い一面もある。今回のテーマ別特集では、前立腺の病気の症状から、具体的な治療法までを紹介していこう。

  • 悪玉コレステロールを下げ、善玉コレステロールを上げる実践的な対策

    健康診断で多くの人が気にする「コレステロール」。異常値を放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や狭心症のリスクが高まっていく。数値が悪くても自覚症状がないため、対策を講じない人も少なくないが、異常値を放置しておいてはいけない。では、具体的にどのような対策を打てばいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、健診結果のコレステロール値の見方から、具体的な対策までを一挙に紹介していこう。

  • 老化を進める「糖化」から身を守る対策とは?

    “老けにくい”体にしたいというのは誰もが共通に思うこと。その老化の原因の1つとして最近注目されているのが「糖化」だ。この糖化、見た目の老化はもちろん、体内の血管や内臓、骨、関節などの機能低下にも密接に関わっているという。糖化リスクを遠ざけ、老化を遅らせるためには何を実践すればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、糖化の健康への影響から、その対策までを一挙に紹介しよう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.