口臭を抑えるには“規則正しい3度の食事”から
歯磨きに加え、舌苔の除去も効果的
伊藤和弘=ライター
歯周病の治療も口臭除去に有効
一方、歯周病も口臭の大きな原因であることが分かっている。口の中にいる細菌は歯の表面にある歯垢や歯石、舌苔に住みつき、食べ物のカスなどを食べて、におい物質を放出する。そこに歯周病菌が加わり、菌がさらに増殖するため、口臭が強まる。
歯周病は、歯ぐきが赤く炎症し、歯の骨(歯槽骨)が溶けてくる病気。かつて「歯槽膿漏」とも呼ばれていたように、悪臭のあるうみを放つ。重症の歯周病の罹患率は40代前半では25.6%だが、50代後半になると46.2%と急増する(平成23年歯科疾患実態調査、厚生労働省)。それだけ一般的な病気であり、歯周病の治療が、効果的な口臭対策になるケースも多い(下図参照)。
自分の口は臭いのか? それとも臭くないのか?
とはいえ、そもそも、自分の口は臭いのか? 臭くないのか? 口から吐いた息を手でためて、自分の口臭をチェックしようとしても、いつもかいでいる自分のにおいに慣れてしまうため、客観的に判断するのは非常に難しい。気になる人は下の「口臭のセルフチェック」を試してみてほしい。これらはどれも口臭を強くする要因で、該当する項目が多いほど、「口が臭い」可能性が高くなる。
□1日1回しか歯を磨かない |
□歯石を1年以上取っていない |
□歯に食べ物がはさまる |
□口の中がネバネバしている |
□歯ぐきから血や膿が出ることがある |
□舌が白っぽい |
□進行した虫歯がある |
□口が渇くことが多い |
□タバコを吸っている |
□緊張しやすい |
□ストレスが多い |
□睡眠不足である |
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