肥満やストレスも体臭を強める原因だった!
体臭をなくす第一歩は身近な生活習慣の改善から
伊藤和弘=ライター
衣服に水をスプレーして消臭対策
デスクワークで汗をかかなかった日でも、1日で皮膚の常在菌は確実に増えている。特に頭や首筋、背中、胸、腋の下、陰部などは皮脂腺が多く、菌が繁殖しやすい場所なので、毎日しっかり洗ってほしい。
汗臭さ対策で、つい見落としがちなのが衣類のにおい。夏の衣類はたっぷり汗を吸いこんでいる。いくら体を清潔に保っても、着ている服が汗臭かったら台無しだ。下着やシャツは1日に2~3回着替え、洗濯すればいいとして、問題はスーツのズボンやジャケットだろう。着るたびにいちいち洗濯するわけにもいかない。
衣類用の消臭剤を使う手もあるが、五味院長によれば、ただの水をスプレーし、風通しがいい場所に吊るしておくだけでも消臭効果はあるという。「におい成分は水溶性なので、水が蒸発するときに一緒ににおいを取ってくれる」(五味院長)。
□運動で積極的に汗をかく |
□食事では抗酸化物質を含む食材を多めに摂る |
□冷房は28℃に。我慢できない人は扇風機を併用 |
□汗をかきそうな日は「濡れタオル」を持参 |
□スーツは脱いだら水でスプレーして吊るしておく |
□疲れ、ストレスをためない |
ここまで、体臭の対策を紹介してきたが、まず初めに、そもそも自分は本当に“におっている”のかを確認してみたほうがいいだろう。「実際はにおっていないのに、“自己臭妄想”で悩む人が来院者の7割」(五味院長)という話もあるからだ。例えば、「自分の枕カバーやシャツ、下着をビニール袋に入れ、それをパートナーなどにチェックしてもらう」といった方法を五味院長が教えてくれた。
もし、今回紹介した生活習慣の見直しを行ってもにおいが改善しない場合は、ワキガの可能性を疑ってみよう。その判定法と対策は次回(7月14日公開予定)に紹介する。
五味クリニック 院長
