おしゃべりも大事? 脳を活性化する注目の学習療法
伊藤左知子=医療ジャーナリスト
認知症の改善だけでなく、予防にも効果
認知症の予防を目的とした「脳の健康教室」の場合は、週1回で、他の日は自宅で宿題を行う。また、脳の健康教室では、30分の学習療法を行う前に懇談コーナーでひと休みする時間が設けられている。時間が来るまで、支援者とのコミュニケーションはもちろん、学習者同士がコミュニケーションを取ることが、脳の活性化に役立つという。
また、友達の輪が広がり、それがきっかけで社会参加の一歩にもつながる人も多いのだとか。例えば、脳の健康教室に数カ月通うことで、受講者仲間から刺激を受けた人が、新しい趣味を始めたり、地域のボランティア活動に参加するようになったりと意欲が向上したケースも少なくないそうだ
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今回は学習療法の概要を紹介したが、実際にこの療法が導入されている現場はどんな様子なのだろうか。次回から2回に分けてリポートする。
(写真 室川イサオ)